絶対差のソースを表示

{{出典の明記|date=2018年9月}}
[[File:Absolute difference.svg|thumb|right|実数 {{mvar|x, y}} の絶対差を[[実数直線]]上のそれらの間の距離として図示したもの]]
[[数学]]における'''絶対差'''（ぜったいさ、{{lang-en-short|''absolute difference''}}）は[[減法|差]]の[[絶対値]]を言う。二つの実数 {{mvar|x}} および {{mvar|y}} に対し、それらの絶対差 {{math|{{abs|''x'' &minus; ''y''}}}} は[[実数直線]]において {{mvar|x, y}} にそれぞれ対応する点の間の[[距離]]を記述する。これによって定まる[[距離函数|距離]]は [[Lp空間|{{mvar|L{{sup|p}}}}-距離]] ({{math|1 ≤ ''p'' ≤ ∞}}) の特別の場合であり、また[[有理数]]の全体 {{mathbf|Q}} あるいはその[[完備化]]である[[実数]]全体 {{mathbf|R}} に標準的な[[距離空間]]の構造を定める。

任意の[[距離函数]]がそうであるように、この距離もまた以下の性質を満足する:

* 非負性: {{math|{{abs|''x'' − ''y''}} ≥ 0}}.
* 不可識別者同一性: {{math|1={{abs|''x'' − ''y''}} = 0 ⇔ ''x'' = ''y''}}.
* [[対称性]]あるいは[[可換性]]: {{math|1={{abs|''x'' − ''y''}} = {{abs|''y'' − ''x''}}}}.
* [[三角不等式]]: {{math|{{abs|''x'' − ''z''}} ≤ {{abs|''x'' − ''y''}} + {{abs|''y'' − ''z''}}}}; 等号成立は {{math|''x'' &le; ''y'' &le; ''z''}} の[[とき、かつそのときに限る]]。

単なる[[減法|差]]をとったのでは、これと対照的に非負にも可換にもならないが、残り {{math|1=''x'' − ''y'' = 0 ⇔ ''x'' = ''y''}} および {{math|''x'' − ''z'' {{=}} (''x'' − ''y'') + (''y'' − ''z'')}} は依然として成り立つ。

絶対差を用いてほかの量を定義することができる: 例えば{{ill2|相対差|en|relative difference}}、[[マンハッタン距離|タクシー幾何]]における {{math|''L''{{sup|1}}}}-ノルム、グラフ理論の{{ill2|優美ラベリング|en|graceful labeling}}など。

例えば計算にコストがかかるとか導函数が連続でないなどの理由で、[[絶対値函数]]が現れるのを避けたい場面では、しばしば以下の関係: <math display="block">|x - y| < |z - w| \iff (x - y)^2 < (z - w)^2</math> が利用できる。これが成り立つ理由は {{math|1={{abs|''x'' &minus; ''y''}}{{exp|2}} = (''x'' &minus; ''y''){{exp|2}}}} であること、および平方する操作が非負実数の上で[[単調写像|単調]]となることによる。

== 関連項目 ==
* {{ill2|絶対偏差|en|Absolute deviation}}

== 注 ==
{{脚注ヘルプ}}
=== 注釈 ===
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=== 出典 ===
{{reflist}}

== 参考文献 ==

== 外部リンク ==
* {{MathWorld |urlname= AbsoluteDifference |title= Absolute Difference}}

{{DEFAULTSORT:せつたいさ}}
[[Category:実数]]
[[Category:距離空間]]
[[Category:類似度と相違度]]<!--[[Category:Similarity and distance measures]]-->
[[Category:数学に関する記事]]
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