「計量テンソル」の版間の差分

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2022年11月28日 (月) 03:00時点における最新版

リーマン幾何学において計量テンソル(けいりょうテンソル、テンプレート:Lang-en-short)とは、空間の局所ごとの構造を表す階数テンプレート:En)2のテンソルである。距離角度の定義を与える。多様体が与えられたとき、多様体の接空間で、滑らかに変化する非負の計量テンソルが得られるときにその多様体をリーマン多様体と呼ぶ。そのため、計量テンソルは、リーマン計量テンプレート:En)とも呼ばれる。

ひとたびある座標系 テンプレート:Math が選ばれると、計量テンソルは行列で表される。通常、文字 テンプレート:Math があてがわれ、各成分は テンプレート:Math とされる。Gは、ユークリッド空間のように平らな領域では単位行列となる。

以下では、添え字の和に関してアインシュタインの縮約記法に従う。

時刻テンプレート:Math から テンプレート:Math までの曲線の長さは、テンプレート:Math をパラメータとして、

L=t1t2gijdxidtdxjdtdt 

と定義される。

この定義からわかる通り、 テンプレート:Math は、2点間の距離に対する各軸成分の寄与を表す係数である。

このとき2つの接ベクトル(テンプレート:EnU=uixi V=vixi  のなす角度 テンプレート:Math は、

cosθ=gijuivj|gijuiuj||gijvivj| 

で与えられる。

ユークリッド空間

2次元のユークリッド計量(平らな空間、直交直線座標系)では、その全域において、計量テンソルがクロネッカーデルタまたは単位行列となる。すなわち

g=[1001],ds2=(dx1)2+(dx2)2

で与えられ、曲線の長さは良く知られた

L=ab(dx1)2+(dx2)2 

で与えられる。逆に計量テンソルが単位行列になるのは直交直線座標系のときに限る[1]

座標系を替えたユークリッド計量の例をいくつか示す。

極座標テンプレート:En
(x1,x2)=(r,θ) 
g=[100(x1)2],ds2=(dr)2+r2(dθ)2

テンプレート:要説明

円筒座標テンプレート:En
(x1,x2,x3)=(r,θ,z) 
g=[1000(x1)20001],ds2=(dr)2+r2(dθ)2+(dz)2
球座標テンプレート:En
(x1,x2,x3)=(r,θ,ϕ) 
g=[1000(x1)2000(x1sinx2)2],ds2=(dr)2+r2(dθ)2+r2sin2θ(dϕ)2

時空・ローレンツ多様体

テンプレート:節スタブ

(x0,x1,x2,x3)=(t,x,y,z) 
g=[1000010000100001],ds2=(dt)2+(dx)2+(dy)2+(dz)2

非ユークリッド空間

 •ポアンカレ円板

ds2=(4/(1(x2+y2))2)(dx2+dy2)

脚注

テンプレート:Reflist

参考文献

テンプレート:Tensors