矩形関数

矩形関数

矩形関数（くけいかんすう、テンプレート:Lang-en-short）は、単関数の一種で、以下のように定義される関数である。

$\mathrm{rect}(t)=\sqcap (t)=\{\begin{array}{cc}0& \text{if }|t|>1/2\\ 1/2& \text{if }|t|=1/2\\ 1& \text{if }|t|<1/2\end{array}$

別の定義では、$\mathrm{rect}(\pm 1/2)$ を 0 か 1 にするか、未定義とする。

別表現

• ヘヴィサイドの階段関数 $u(t)$ を使って次のように矩形関数を表現することもできる。

$\mathrm{rect}\left(\frac{t}{\tau }\right)=u(t+\frac{\tau }{2})-u(t-\frac{\tau }{2})$

または、

$\mathrm{rect}(t)=u(t+\frac{1}{2})\cdot u(\frac{1}{2}-t)$

とも表せる。

• 極限を用いれば、

$\mathrm{rect}(t)=\underset{n\to \mathrm{\infty }}{\lim }\frac{1}{1+|2t{|}^n}$

とも表せる。

性質

• 矩形関数のフーリエ変換は次のようになる。

$\underset{-\mathrm{\infty }}{\overset{\mathrm{\infty }}{\int }}\mathrm{rect}(t)\cdot e^{-i2\pi ft}dt=\frac{\sin (\pi f)}{\pi f}=\mathrm{sinc}(f)$

および、

$\frac{1}{\sqrt{2\pi }}\underset{-\mathrm{\infty }}{\overset{\mathrm{\infty }}{\int }}\mathrm{rect}(t)\cdot e^{-i\omega t}dt=\frac{1}{\sqrt{2\pi }}\mathrm{sinc}\left(\frac{\omega }{2\pi }\right)$

ここで sinc は正規化されたSinc関数である。

• 三角形関数は2つの矩形関数の畳み込みで定義できる。

$\mathrm{tri}(t)=\mathrm{rect}(t)*\mathrm{rect}(t)$

• 矩形関数の確率分布関数として見た場合、その特性関数は次のようになる。

$\phi (k)=\frac{\sin (k/2)}{k/2}$

また、その積率母関数は次のようになる。

$M(k)=\frac{\sinh (k/2)}{k/2}$

ここで、$\sinh (t)$ は双曲線正弦関数である。

関連項目

• フーリエ変換
• ボックスカー関数
• 矩形波
• 三角形関数