イオン反応式

テンプレート:出典の明記 イオン反応式 (Ionic equation)はイオンを含む、またはイオンのみで表される化学反応式である。

構造

例として、硝酸鉛(II)とヨウ化カリウムの反応について考えてみよう。通常の化学反応式(完全反応式)は次のようになる。

$\mathrm{2}\mathrm{K}\mathrm{I}\mathrm{(}\mathrm{a}\mathrm{q}\mathrm{)}\mathrm{+}\mathrm{P}\mathrm{b}\mathrm{(}\mathrm{N}{\mathrm{O}}_{\mathrm{3}}{\mathrm{)}}_{\mathrm{2}}\mathrm{(}\mathrm{a}\mathrm{q}\mathrm{)}\mathrm{⟶}\mathrm{2}\mathrm{K}\mathrm{N}{\mathrm{O}}_{\mathrm{3}}\mathrm{(}\mathrm{a}\mathrm{q}\mathrm{)}\mathrm{+}\mathrm{P}\mathrm{b}{\mathrm{I}}_{\mathrm{2}}\mathrm{(}\mathrm{s}\mathrm{)}$

この反応式をそれぞれイオンごとに分けて考える。

Pb²⁺(aq) ＋ 2NO₃⁻(aq) ＋ 2K⁺(aq) ＋ 2I⁻(aq)→ PbI₂(s) ＋ 2NO₃⁻(aq) ＋ 2K⁺(aq)

この段階での反応式を全イオン反応式という。 ここで、Pb²⁺(aq)と2I⁻(aq)以外のイオンは反応の前後で変化していない。これらを傍観イオンといい、 反応式の両辺から消去すると以下のようになる。

Pb²⁺(aq) ＋ 2I⁻(aq)→ PbI₂(s)

この式は完全な反応式で、正味イオン反応式と呼ばれている。

関連項目

• 半反応式
• 化学反応式