イオン (化学)

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テンプレート:Pp-vandalism テンプレート:Redirect テンプレート:出典の明記 テンプレート:Infobox particle イオンテンプレート:Lang-de-shortテンプレート:Lang-en-shortテンプレート:Lang-zh-short)とは、電子の過剰あるいは欠損により電荷を帯びた原子またはのことである[1]

電離層などのプラズマ[2]電解質水溶液[3]イオン結晶などのイオン結合性を持つ物質内などに存在する[4]

陰極や陽極に引かれて動くことから、ギリシャ語の テンプレート:El(イオン、テンプレート:Lang-*-Latnテンプレート:Enの意)より、ion(移動)の名が付けられた[5]

イオンの種類

電荷による種類

テンプレート:Anchors陽イオン / テンプレート:Anchorsカチオン
電子を放出して正の電荷を帯びた原子、または原子団を陽イオン(ようイオン、テンプレート:Lang-en-short[6]、あるいはカチオン (テンプレート:En) と呼ぶ[7]金属元素には安定した陽イオンを形成するものが多い[8]
テンプレート:Anchors陰イオン / テンプレート:Anchorsアニオン
電子を受け取って負の電荷を帯びた原子、または原子団を陰イオン(いんイオン、テンプレート:En[9]、あるいはアニオン (テンプレート:En) と呼ぶ[10]ハロゲン酸素などは安定した陰イオンを形成する[11][12]
テンプレート:Anchors気相のイオン
物理学化学物理学の分野では、気相のイオンに対して、陽イオンの代わりに正イオン(せいイオン、テンプレート:Lang-en-short、カチオン)、陰イオンの代わりに負イオン(ふイオン、テンプレート:En、アニオン)が多く用いられる。大気電気学では、気相のイオンを大気イオン(たいきイオン、テンプレート:En)と呼ぶ。

テンプレート:Anchorsなお、マイナスイオンという用語は、1922年に、空気中の陰イオンの訳語として紹介された和製英語である[13]。一部では負イオン(負の大気イオン)の意味でマイナスイオンが使われる場合があり、2002年前後を中心に国内の学会で、日本の多くの研究者が使用した実態があった。またマスコミ等では、陰イオンをマイナスイオンと誤報道する事例もある。流行語にもなったが、この文脈では定まった科学的定義がないために、科学用語として認められないとする批判がある[14]

構成による種類

単原子イオン
一つの原子からなるイオン。単原子イオンを参照。
多原子イオン
複数の原子からなるイオン。多原子イオンを参照。
錯イオン
電子を放出したり、受け取ったりして正または負の電荷を帯びた錯体錯イオン(さくイオン、テンプレート:Lang-en-short)と呼ぶ[15]
クラスターイオン
同種の原子、あるいは分子が、相互作用によって複数個結合した物体が電荷を帯びたものをクラスターイオン (テンプレート:En) と呼ぶ[16]

イオン価

イオンの電荷の数をテンプレート:Anchorsイオン価テンプレート:Lang-en-short)、あるいはイオンのテンプレート:Anchors価数という[17]。陽イオン、陰イオン、どちらでも価数は正の値として表わすことも多い[17]。たとえば二塩基酸である硫酸は2価(「イオン価が2」、「価数が2」)の硫酸イオンになれる。

イオンの表し方

化学式の右肩に価数を記す。ただし、1価の場合は符号のみ記す[18]

  • 水素イオン(1価の陽イオン) - HA+
  • 硫酸イオン(2価の陰イオン) - SOA4A2

イオンの名称は、陽イオンについては「元素名+イオン」(例:水素イオン)、陰イオンについては「元素名 − 「素」 + 化物イオン」(例:硫化物イオン)と表す。ただし、どちらも例外が多い[19]。原子1個のイオンを単原子イオン[20]、複数の原子で構成されるイオンを多原子イオンと呼ぶ[20]

また、主なイオンの名称とイオン式を覚えておけば、物質名から化学式がある程度推測できる。

主なイオン

おもな陽イオン
価数 イオン名 イオン式
1 単原子イオン
水素イオン HA+
リチウムイオン LiA+
ナトリウムイオン NaA+
カリウムイオン KA+
銀イオン AgA+
銅(I) イオン CuA+
水銀(I) イオン HgA2A2+
多原子イオン
オキソニウムイオン HA3OA+
アンモニウムイオン NHA4A+
錯イオン
ジアンミン銀イオン [Ag(NHA3)A2]A+
ビオレオ [CoClA2(NHA3)A4]A+
2 単原子イオン
マグネシウムイオン MgA2+
カルシウムイオン CaA2+
ストロンチウムイオン SrA2+
バリウムイオン BaA2+
カドミウムイオン CdA2+
ニッケル(II) イオン NiA2+
亜鉛イオン ZnA2+
銅(II) イオン CuA2+
水銀(II) イオン HgA2+
鉄(II) イオン FeA2+
コバルト(II) イオン CoA2+
スズ(II) イオン SnA2+
鉛(II) イオン PbA2+
マンガン(II) イオン MnA2+
錯イオン
テトラアンミン亜鉛(II) イオン [Zn(NHA3)A4]A2+
テトラアンミン銅(II) イオン [Cu(NHA3)A4]A2+
テトラアクア銅(II) イオン [Cu(HA2O)A4]A2+
チオシアニド鉄(III) イオン [Fe(SCN)]A2+
ヘキサアンミンニッケル(II) イオン [Ni(NHA3)A6]A2+
プルプレオ [CoCl(NHA3)A5]A2+
3 単原子イオン
アルミニウムイオン AlA3+
鉄(III) イオン FeA3+
クロム(III) イオン CrA3+
錯イオン
ヘキサアンミンコバルト(III) イオン [Co(NHA3)A6]A3+
ヘキサアクアコバルト(III) イオン [Co(HA2O)A6]A3+
ヘキサアンミンクロム(III) イオン [Cr(NHA3)A6]A3+
ローゼオ [Co(NHA3)A4(HA2O)A2]A3+
4 単原子イオン
スズ(IV) イオン SnA4+
マンガン(IV) イオン MnA4+
おもな陰イオン
価数 イオン名 イオン式
1 単原子イオン
水素化物イオン HA
フッ化物イオン FA
塩化物イオン ClA
臭化物イオン BrA
ヨウ化物イオン IA
多原子イオン
水酸化物イオン OHA
シアン化物イオン CNA
硝酸イオン NOA3A
亜硝酸イオン NOA2A
次亜塩素酸イオン ClOA
亜塩素酸イオン ClOA2A
塩素酸イオン ClOA3A
過塩素酸イオン ClOA4A
過マンガン酸イオン MnOA4A
酢酸イオン CHA3COOA
炭酸水素イオン HCOA3A
リン酸二水素イオン HA2POA4A
硫酸水素イオン HSOA4A
硫化水素イオン HSA
チオシアン酸イオン SCNA
シュウ酸水素イオン H(COO)A2A
超酸化物イオン OA2A
錯イオン
テトラヒドロキシドアルミン酸イオン [Al(OH)A4]A
[Al(OH)A4(HA2O)A2]A
ジシアニド銀(I) 酸イオン [Ag(CN)A2]A
テトラヒドロキシドクロム(III) 酸イオン [Cr(OH)A4]A
テトラクロリド金(III) 酸イオン [AuClA4]A
2 単原子イオン
酸化物イオン OA2
硫化物イオン SA2
多原子イオン
過酸化物イオン OA2A2
硫酸イオン SOA4A2
亜硫酸イオン SOA3A2
チオ硫酸イオン SA2OA3A2
炭酸イオン COA3A2
クロム酸イオン CrOA4A2
二クロム酸イオン CrA2OA7A2
シュウ酸イオン (COO)A2A2
リン酸一水素イオン HPOA4A2
錯イオン
テトラヒドロキシド亜鉛(II) 酸イオン [Zn(OH)A4]A2
テトラシアニド亜鉛(II) 酸イオン [Zn(CN)A4]A2
テトラクロリド銅(II) 酸イオン [CuClA4]A2
3 多原子イオン
リン酸イオン POA4A3
錯イオン
ヘキサシアニド鉄(III) 酸イオン [Fe(CN)A6]A3
ビス(チオスルファト)銀(I) 酸イオン [Ag(SA2OA3)A2]A3
4 錯イオン
ヘキサシアニド鉄(II) 酸イオン [Fe(CN)A6]A4

テンプレート:-

脚注

テンプレート:Reflist

関連項目

テンプレート:Commonscat テンプレート:Wiktionary

テンプレート:粒子の一覧 テンプレート:Normdaten