アーベルの総和公式

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テンプレート:出典の明記 アーベルの総和公式(アーベルのそうわこうしき、テンプレート:Lang-en-short)は、級数の変形に関する公式の一つである。 部分和分の一種で、級数の大きさの評価に用いられる(この公式による級数の変形を単に部分和分ということもある)。

定理

数列 (an)n=0,1, と実数 x0 に対し、 その総和を A(x)=0nxan と定める。 また関数 f(t)0<t<x において微分可能とする。このとき

n=0xanf(n)=A(x)f(x)0xA(t)f(t)dt

が成り立つ。

より一般に、f(t)x<t<y において微分可能なとき

n=xyanf(n)=A(y)f(y)A(x)f(x)xyA(t)f(t)dt

が成り立つ。

解説

この定理はアーベルの級数変形法の特殊な場合である。

また、リーマン=スティルチェス積分部分積分の公式でもあり、リーマン=スティルチェス積分を使って

xyfdA=A(y)f(y)A(x)f(x)xyAdf

とも表される。

証明については Apostol, 第3章および第4章 や Hardy-Wright, 第22章を参照。

調和級数 1nx1n について、an=1(n=1,2,),f(t)=1t とおくと A(x)=x より

n=1x1n=xx+1xtt2dt=logx+1{x}x1x{t}t2dt

が成り立つ。このことから

n=1x1n=logx+γ+O(1x)

となる定数 テンプレート:Mvar が存在することが分かる。この定数 テンプレート:Mvarオイラーの定数といわれる。

参考文献

外部リンク