円外接多角形
ユークリッド幾何学における接多角形 (tangential polygon) あるいは円の外接多角形(がいせつたかっけい、テンプレート:Lang-en-short; 円外接多角形)は、内接円(内円)と呼ばれるただ一つの円に全ての辺が接する凸多角形を言う。円外接多角形のテンプレート:仮リンクは円内接多角形(共円多角形)で、この場合そのすべての頂点が外接円と呼ばれるひとつの円周上にある。
任意の三角形は円に外接し、また任意の正多角形も内接円を持つ。よく調べられている外接多角形は円に外接する四角形で菱形や凧形などはその例となる。
特徴付け
凸多角形が内接円を持つための必要十分条件は、その内角の二等分線がすべて一点で交わることである。この共通交点は内心(内接円の中心)となる[1]テンプレート:Rp。
辺長による存在判定
テンプレート:Quotation そのような解が存在するとき、テンプレート:Math を外接多角形の接辺長 (tangent length) と呼ぶ(テンプレート:Mvar は外接多角形の各頂点から相隣る接点までの長さになっていることに注意する)。
一意性と多意性
多角形の辺数 テンプレート:Mvar が奇数ならば、任意に与えられた辺長の組 テンプレート:Math に対して、上記の判定法により、そのような辺長を持つ接多角形がただ一つ存在する。しかし テンプレート:Mvar が偶数の場合には、そのような接多角形は無数 (infinitude) に存在する[2]テンプレート:Rp。例えば、すべての辺が同じ長さを持つ四辺形の場合、任意の角度の鋭角を持つ菱形が作れて、内接円に接する。
内半径
円外接 テンプレート:Mvar-角形の辺長が テンプレート:Math であるとき、その内半径(内接円の半径)は で与えられる[3]テンプレート:Rp。ただし、テンプレート:Mvar はその多角形の面積で テンプレート:Mvar は多角形の半周長とする。
(任意の三角形は内接円を持つのであったから、この公式は任意の三角形に当てはまる。)
その他の性質
- 円外接奇数角形に対して、すべての辺の長さが等しいための必要十分条件は、全ての角の大きさが等しい(したがって正多角形となる)ことである。円外接偶数角形のすべての辺の長さが等しいための必要十分条件は、連続する全ての角が交互に等しいことである(つまり、相隣る角を順に テンプレート:Math とすれば、それらの角度は テンプレート:Mvar が等しくかつ テンプレート:Mvar が等しい)[4]。
- 円外接偶数角形において、奇数番目の辺の辺長の総和と偶数番目の辺の辺長の総和は等しい[5]テンプレート:Rp。
- 接多角形の面積は、同じ周長を持ちかつ順番まで込めて対応する内角の角度が同じであるようなほかの任意の多角形の面積よりも大きい[6]テンプレート:Rp[7]
- 任意の接多角形において、多角形の重心、境界点すべてからなる集合の重心と、内心は同一直線上にある。このとき、多角形の重心とほかの二点との間の距離は、内心から境界点集合の重心までの距離の二倍になる[6]テンプレート:Rp。
接線三角形
任意の三角形が何らかの円に外接するけれども、特に接線三角形と呼ぶときには、基準となる三角形 (reference triangle) を固定して、内接円との接点が基準三角形の頂点となっているような三角形の意味で用いる。
接四辺形
接六角形
- 接六角形 テンプレート:Math において、主対角線 テンプレート:Math はブリアンションの定理により共線である。
関連項目
参考文献
外部リンク
- ↑ Owen Byer, Felix Lazebnik and Deirdre Smeltzer, Methods for Euclidean Geometry, Mathematical Association of America, 2010.
- ↑ テンプレート:Citation.
- ↑ Alsina, Claudi and Nelsen, Roger, Icons of Mathematics. An exploration of twenty key images, Mathematical Association of America, 2011
- ↑ テンプレート:Citation
- ↑ Dušan Djukić, Vladimir Janković, Ivan Matić, Nikola Petrović, The IMO Compendium, Springer, 2006
- ↑ 6.0 6.1 テンプレート:Cite journal
- ↑ テンプレート:Cite journal