ドロー=ファルニー円

初等幾何学におけるドロー=ファルニー円(ドロー=ファルニーえん、テンプレート:Lang-en-short)は、三角形に対して定義される円の一つである。シュタイナーによって提起され、1901年にアーノルド・ドロー=ファルニーに解決された。
定義
テンプレート:Mathの中点三角形をテンプレート:Math、垂心をテンプレート:Mvarとする。テンプレート:Mvarを中心とする円とテンプレート:Mathのそれぞれの辺の交点と対応する基準三角形の頂点との距離テンプレート:Mvarはすべて等しい。この円をドロー=ファルニー円(Droz-Farny circles)という[1]。
テンプレート:Mvarが外接円半径テンプレート:Mvarに一致するとき、特に第一ドロー=ファルニー円(First Droz-Farny circle)という[2]。
性質
基準三角形テンプレート:Mathの外心をテンプレート:Mvar、垂心三角形をテンプレート:Mathとする。それぞれテンプレート:Mvarを中心としテンプレート:Mvarを通る円とテンプレート:Mvarの交点は第一ドローファルニー円上にある。
半径
第一ドロー=ファルニー円の半径は次の式で表される。
一般化
第一ドローファルニー円は垂心と外心の関係の一つである等角共役を元に一般化できる[3]。
基準三角形テンプレート:Mathについて、等角共役な点テンプレート:Mvarを用意する。テンプレート:Mvarの垂足三角形をテンプレート:Mathとする。それぞれテンプレート:Mvarを中心とし、テンプレート:Mvarを通る円とテンプレート:Mvarの交点は同一円周上にある。中心はテンプレート:Mvarである。
この円をテンプレート:Mvarに対して同様に作ったときテンプレート:Mvarに対する一般化された円の半径は等しくなる。テンプレート:Mathとしたときにできる円を第二ドロー=ファルニー円(Second Droz-Farny circle)という。
次の定理はダオ・タイン・オアイによる一般化である[4]。
- 直線テンプレート:Mvar上にテンプレート:Mathを満たすように点テンプレート:Mvarを取る。この3点を中心とする同一半径の円と対応する中点三角形の辺の延べ6交点は共円である。
円内接四角形における類似物
円に内接し、対角線が直交する四角形の外心をテンプレート:Mvar、反中心をテンプレート:Mvarとする。テンプレート:Mvarのそれぞれの辺における直交射影を中心とするテンプレート:Mvarを通る円と辺の交点延べ8点は共円である[5][6]。テンプレート:Mvarを入れ替えても主張は成立する。