最小公倍数


最小公倍数(さいしょうこうばいすう、テンプレート:Lang-en-short)とは、ではない複数の整数の公倍数のうち最小の自然数を指す。度々、L.C.M.やlcm等の省略形で記述される。
定義
2つ以上の整数 の最小公倍数とは、の公倍数のうち最小の正整数である。
つまり、を、素数 (テンプレート:Lang) テンプレート:Mvar を用いて テンプレート:Indent と素因数分解したとき、の最小公倍数は テンプレート:Indent で与えられる。
例えば、12 と 16 の最小公倍数は 48 である。
- 12 = 22×31
- 16 = 24
- 48 = 24×31
諸概念
公倍数は最小公倍数の倍数である。
証明
の最小公倍数を とする. の一般の公倍数を とし, と置く。 変形して …① ①右辺は は の公倍数、 も同じく の公倍数。 よって①の左辺 は の公倍数になる。 しかし となり、最小公倍数 よりも一般公倍数 が小さく矛盾. すなわち 。よって公倍数 であり最小公倍数の倍数となっている.(証明終)
正整数に対して、との最大公約数と最小公倍数との間には
テンプレート:Indent
という関係がある。
しかし、この関係式は3つ以上の正整数に対しては一般には成立しない。例えば、とすると、であるが、である。
多項式の最小公倍数
多項式のでない公倍数のうち、最も次数の低いものを最小公倍数という。例えば、との最小公倍数はである。
多項式の最小公倍数は定数倍を除いて1つしか存在しない。