公倍数

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公倍数(こうばいすう)とは、2つ以上の整数に共通な倍数。例えば、23の公倍数は-18,-12,-6,0,6,12,18などである。ただし、算数では、倍数に0を含めないので、公倍数にも0を含めない。

公倍数のうち、正で最小のものを最小公倍数という。上の例でいうと、23の最小公倍数は6である。

与えられた2つ(以上)の数に対し、それら全てを掛け合わせたものは、それらの数の公倍数になるが、最小公倍数になるとは限らない。例えば、46の最小公倍数は12であるが、46=24である。

ある2つ以上の整数の公倍数は無限に存在する。例えば、35の公倍数は-30,-15,0,15,30となり、15の倍数になっていることがわかる。(ある与えられた数の倍数は無限に存在する。)

一般化

二つの整数m, n公倍数とは、mの倍数全体の集合m={mk|kは整数全体を動く}nの倍数全体の集合n={nk|kは整数全体を動く}の集合の共通部分mnに属する整数のことである。

mnはある整数cを用いてc={ck|kは整数全体を動く}の形に表すことができる。このようなcは正と負の2つが存在し、正の方をmn最小公倍数という。これらの概念はm, nが正の整数のとき、既に定義したものと一致する。

この定義に現れる「整数」を一般の「単項イデアル整域の元」に取り替えても、全く同様の概念として公倍元・最小公倍元を定義できる。一般のでは、公倍元は定義できるが最小公倍元の存在は必ずしもいえない。

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