等エントロピー過程
{{#invoke:Sidebar |collapsible
| bodyclass = plainlist skin-invert-image
| titlestyle = padding-bottom:0.3em;border-bottom:1px solid #aaa;
| title = 熱力学
| imagestyle = display:block;margin:0.3em 0 0.4em;
| image =
| caption = 古典的テンプレート:仮リンク
| listtitlestyle = background:#ddf,;text-align:center;color: light-dark(black,white);
| width = 256px
| expanded =
| list1name =branches | list1title = 分野 | list1 = テンプレート:Startflatlist
| list2name = laws | list2title = 熱力学の法則 | list2 = テンプレート:Startflatlist
| list3name = systems | list3title = 系 | list3 =
テンプレート:Sidebar
| list4name = sysprop | list4title =系の特性
| list4 =
テンプレート:Sidebar
| list5name = material | list5title = テンプレート:仮リンク | list5 =
| 比熱容量 | ||||||
| 圧縮率 | ||||||
| 熱膨張 |
| list6name = equations | list6title = テンプレート:仮リンク | list6 = テンプレート:Startflatlist
| list7name = potentials | list7title = 熱力学ポテンシャル | list7 = テンプレート:Startflatlist
テンプレート:Endflatlist テンプレート:Unbulleted list
| list8name = hist/cult | list8title = テンプレート:Hlist | list8 =
テンプレート:Sidebar
| list9name = scientists | list9title = 科学者 | list9 = テンプレート:Startflatlist
- ベルヌーイ
- ボルツマン
- カルノー
- クラペイロン
- クラウジウス
- カラテオドリ
- デュエム
- ギブズ
- フォン・ヘルムホルツ
- ジュール
- マクスウェル
- フォン・マイヤー
- オンサーガー
- ランキン
- スミートン
- シュタール
- トンプソン
- トムソン
- ファン・デル・ワールス
- ウォーターストン
| below =
}} 等エントロピー過程(isentropic process)とは、系のエントロピーが一定な熱力学過程[1][2]。任意の可逆断熱過程は等エントロピー過程であることを証明できる。
背景
熱力学第二法則によれば次が成り立つ。
ここで、は加熱によって系が獲得するエネルギー量、は系の温度、はエントロピーの変化量である。等号があるのは、可逆過程の場合を意味している。可逆等エントロピー過程では、外部との熱エネルギーのやりとりがないので、断熱過程でもある。非可逆過程の場合、エントロピーは増大する。したがって系から熱を奪う(冷却する)ことで内部エントロピーを一定に保ち、等エントロピーな非可逆過程とする。したがって、非可逆等エントロピー過程は断熱過程ではない。
可逆過程の場合、等エントロピー変化は周囲の環境からその系を熱的に「絶縁」することでなされる。温度はエントロピーの熱力学的共役変数であり、したがって共役過程は等温過程である。等温過程では系は外界(恒温槽)と熱的に「接続」されている。
等エントロピー流
等エントロピー流 (isentropic flow) は、断熱的で可逆な流れである。すなわち、流れに対してエネルギーは加えられず、摩擦や散逸によるエネルギー損失も起きない。理想気体の等エントロピー流において、流線に沿った圧力、密度、温度の関係式が定義できる。
等エントロピー関係式の導出
閉鎖系において、系全体のエネルギー変化は、行った仕事と追加された熱の総和である。
体積の変化で系がなした仕事は次の式で表される。
ここでは圧力、は体積である。エンタルピー () の変化は次のようになる。
可逆過程は断熱過程なので(すなわち、熱を外界とやり取りしない)、 である。ここから次の重要な2つの式が導出される。
- , および
- または
- ⇒
すると、比熱比は次のようになる。
理想気体ではは定数なので、理想気体であることを前提として上の式を積分すると、次が得られる。
- であるから
理想気体の状態方程式 を使うと、次のようになる。
また、(モル単位)が成り立つので、
- かつ
以上から、理想気体の等エントロピー過程について、次が成り立つ。
- または
理想気体の等エントロピー関係式一覧
前提は次の通り。
- ここで:
- = 圧力
- = 体積
- = 比熱比 =
- = 温度
- = 質量
- = 特定の気体の気体定数 =
- = 標準気体定数
- = 特定の気体の分子量
- = 密度
- = 定圧比熱
- = 定積比熱
- ここで:
参考文献
- Van Wylen, G.J. and Sonntag, R.E. (1965), Fundamentals of Classical Thermodynamics, John Wiley & Sons, Inc., New York. Library of Congress Calatog Card Number: 65-19470