水酸化銀(I)

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テンプレート:Chembox 水酸化銀(I)(すいさんかぎん)は、水酸化物で、化学式AgOHで表される。

概要

硝酸銀(I)など銀(I)イオン Ag+ を含む冷水溶液にアンモニア水あるいは水酸化ナトリウム水溶液などを加えると、およそpH8.5以上で白色沈殿として生成するが、このものは熱的に非常に不安定であり、すぐに分解して褐色の酸化銀(I)となる[1]

AgA+(aq)+OHA(aq)AgOH(s)
2AgOHAgA2O+HA2O

室温では不安定な物質であり、容易に、酸化銀(I)とに分解する。

水溶液中のアクア銀(I)イオンの酸解離定数テンプレート:PKa = 12.0とされ、共役塩基である水酸化銀(I)の塩基解離定数は pKテンプレート:Sub = 2.0となる[1]

[Ag(HA2O)n]A+(aq)  HA+(aq) +[Ag(OH)(HA2O)An1](aq) , テンプレート:PKa = 12.0
AgOH  AgA+(aq) +OHA(aq) , pKb = 2.0

また強塩基性水溶液中では、一部ジヒドロキシド銀(I)酸イオンが生じている[2]

AgOH +OHA(aq)  [Ag(OH)A2]A(aq)

参考文献

テンプレート:Reflist

テンプレート:銀の化合物 テンプレート:Chem-stub

  1. 1.0 1.1 新村陽一 『無機化学』 朝倉書店、1984年
  2. F.A. コットン, G. ウィルキンソン著, 中原 勝儼訳 『コットン・ウィルキンソン無機化学』 培風館、1987年