ボールウェイン積分
数学において、ボールウェイン積分(テンプレート:Lang-en-short)は関数sinc(ax) の積の積分である。ただし、ここでsinc(x)はsinc関数であり、0でないxに対しては sinc(x)=sin(x)/xとし、sinc(0)=1と定める[1][2]。2001年にテンプレート:仮リンクとテンプレート:仮リンクによって提示された。これらの積分は、わかりやすいパターンを示すかと思いきや、やがてそれが崩れることで知られる。たとえば、以下のとおりである。
このパターンは、次まで続く。
ところが、次のステップではこのパターンが崩れてしまう。
一般には、3,5,...という数に限らず、それらの数の逆数の和が1より小さい任意の実数たちを用いても、同様に積分値がπ/2となる。上の例では、1/3+1/5+...+1/13<1だが、1/3+1/5+...+1/15>1である。
より長い列の例を挙げる。
だが、
である。これらの例とともに、このようなことが起こる理由の直観的な説明も示されている[3]。
数式処理システムMaximaによるプログラムの例
/* 上記の最初の例 */
f(n) := if n=1 then sin(x)/x else f(n-2) * (sin(x/n)/(x/n));
for n from 1 thru 15 step 2 do (
print("f(", n, ")=", f(n) ),
print("integral of f for n=", n, " is ", integrate(f(n), x, 0, inf))
);
/* 上記の二つ目の例 */
for n from 1 thru 19 step 2 do (
print("g(", n, ")=", 2*cos(x)*f(n) ),
print("integral of g for n=", n, " is ", integrate(2*cos(x)*f(n), x, 0, inf))
);