うさぎ座T星

テンプレート:天体 基本 テンプレート:天体 位置 テンプレート:天体 物理 テンプレート:天体 別名称 テンプレート:天体 終了 うさぎ座T星 (うさぎざTせい、T Leporis, T Lep) は、太陽系から約1,060光年離れた、うさぎ座の領域にある変光星。

変光星としてはミラ型変光星に分類され、恒星の進化では漸近巨星分枝 (AGB) の段階にあるテンプレート:R。周期約368日、7.4 - 14.3等の振幅で変光しているテンプレート:R。長周期のミラ型変光星に特徴的な、水酸基ラジカルのメーザーを放出し、赤外線領域で明るい「OH/IR星」に分類されているテンプレート:R。うさぎ座T星は膨張のたびに星間空間に分子や塵を放出しており、毎年地球の質量に相当する質量を失っているテンプレート:R。

2014年12月、鹿児島大学の中川亜紀治らの研究チームは、2003年から2006年にかけて行われた国立天文台VERAを用いた水メーザーのモニター観測の結果から、うさぎ座T星について、年周視差3.06 ± 0.04 ミリ秒、太陽系から距離327 ± 4 パーセク、固有運動27.63 km/秒 と算出したとする研究結果を発表したテンプレート:R。この年周視差は、2020年に公表されたガイア計画の第3回早期データリリースの値3.0856 ± 0.1029 ミリ秒と誤差の範囲で一致しており、極めて高い精度であった。また同研究チームはこの値を用いて、ミラ型変光星の周期-光度関係を以下の計算式で得られるとしているテンプレート:R。

$M_{\mathrm{K}}=-3.51{\log }_{10}P+1.37\pm 0.07$ （Mテンプレート:SubはKバンドの絶対等級、P は変光周期）

2009年、ヨーロッパ南天天文台 (ESO) の超大型望遠鏡VLTを用いたVLT干渉計 (VLTI) によって撮像されたうさぎ座T星。太陽-地球の公転軌道と比較しているが、撮像当時はうさぎ座T星までの距離は約500光年と推定されていたテンプレート:Rため、実際にはこの比較のおよそ2倍の大きさとなる。