アルクィン数
アルクィン数とは、: の冪級数の係数の数列であり、アルクィンにちなんでアルクィン数と呼ばれる。[1]。
数列は
- 0, 0, 0, 1, 0, 1, 1, 2, 1, 3, 2, 4, 3, 5, 4, 7, 5, 8, 7, 10, 8, 12, 10, 14, 12, 16, 14, 19, 16, 21 ...テンプレート:OEIS
と続く。
n 番目のアルクィン数は、外周が n であるすべての辺が整数である三角形の数に対応する[1]。外周が n +6 である、全ての辺の長さが互いに異なる整数である三角形でもある(それぞれの辺の長さに 1, 2, 3を足す)。代数的には、 1 ≤ a < b < c < a + b, a + b + c = n + 6 となる(a, b, c) の組の数である。
最初の3つの0を除いた数列は、それぞれ n 個の空の樽、ワインが半分入った樽、そして満杯の樽を、樽とワインの量が等しくなるように3人に配ることができる方法の数である。この問題は、アルクィンの『Propositiones ad Acuendos Juvenes』(『Problem to Sharpen the Young[2] 』)の問12の一般化である。 この本では、
- 問 12: ある父親がなくなり、その息子3人に、30個のフラスコを相続することとなった。そのうち10個は油で満たされ、また10個は油が半分だけ入っており、残り10個はからであった。フラスコと油を等しく相続せよ[3]。
という形で掲載され、アルクィン数の 10+3 個目に対応する。そのため、5通りの解が存在する(1*5+0*5, 1*5+0*5, 0.5*10)(1*5+0*5, 1*4+0.5*2+0*4, 1*1+0.5*8+0*1)(1*5+0*5, 1*3+0.5*4+0*3, 1*2+0.5*6+0*2)(1*4+0.5*2+0*4, 1*4+0.5*2+0*4, 1*2+0.5*6+0*2)(1*4+0.5*2+0*4, 1*3+0.5*4+0*3, 1*3+0.5*4+0*3)
アルクィン数列という言葉は、1993年に出版された、数学ゲームを扱ったD. Olivastro の本『Ancient Puzzle: Classical Brainteasers and Other Timeless Mathematical Games of the Last 10 Centuries』に遡る[4]。
最初の3つの0を除いたアルクィン数列は、
の係数に一致する[5][6]。この数列の方を単に「アルクィン数列」と呼ぶこともある[6]。
また、閉形式では n 番目の(0を除かない場合 n + 3 番目)アルクィン数は
である[6]。
脚注
- ↑ 1.0 1.1 テンプレート:Cite OEIS
- ↑ Problems to Sharpen the Young, John Hadley and David Singmaster, The Mathematical Gazette, 76, #475 (March 1992), pp. 102–126.
- ↑ Problems to Sharpen the Young, John Hadley and David Singmaster, The Mathematical Gazette, 76, #475 (March 1992), p. 109
- ↑ テンプレート:Citation
- ↑ テンプレート:Cite OEIS
- ↑ 6.0 6.1 6.2 テンプレート:MathWorld