テイラーマイクロスケール

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テイラーマイクロスケール (テンプレート:Lang-ja)、テンプレート:Lang-en)は、乱流速度場から定義される縦速度相関関数の原点における振る舞いから決まる長さであり、G・I・テイラーにちなんで名づけられた。テイラーマイクロスケールは、コルモゴロフスケールと積分スケールの中間的な値となることが知られている。

定義

テイラーマイクロスケールλは、以下のように定義される。

λ=u1u1/x1=UL(0)U'L(0)

ここでULは以下の導出に示す縦速度相関関数であり、u1x1方向における速度である。また、は空間微分を表す。

導出

縦速度相関関数ULを以下のように定義し、相対距離rが小さいところでの挙動を考え、速度場をテイラー展開する。

UL(r)=u1(x1+r,x2,x3)u1(x1,x2,x3)=u12+u1u1x1r+12u12u1x12r2+

ここで、流れ場の一様性

x1=0

を用いると、

UL=u1212(u1x1)2r2+=u12(112r2λ2+)

と変形することができる。ここで現れるλがテイラーマイクロスケールである[2]

テイラーレイノルズ数

テイラーマイクロスケールは、乱流の実測値から算定するのが容易であり、普遍的であると考えられている乱流の小規模運動の性質によって定まる。これを長さの尺度として用いて、テイラーレイノルズ数を定義することで異なる乱流の統計的性質を比較する指標として用いられる[2]。テイラーレイノルズ数Reλは、

Reλ=u1λν

と表され、νは動粘性係数である。テイラーレイノルズ数Reλと乱流レイノルズ数ReTの間には以下の比例関係が成り立つ。

Reλ215ReT

乱流レイノルズ数ReTは、エネルギー保有領域の代表的長さl0、代表的な速度変動の大きさv0を用いて

ReT=v0l0ν

と表される。

参考文献