ディーテリチの状態方程式

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ディーテリチ(Dieterici)の状態方程式(ディエテリチの状態方程式)とは実在気体の振る舞いを説明する状態方程式のひとつである。

概要

ディーテリチの方程式は以下のように表される。

P=nRTVnbexp(naRTV)

ファンデルワールスの状態方程式と同様に、ジュール=トムソン効果臨界点などを定性的に説明することができる。低圧の条件下で、exp(naRTV)1naRTV 、nbV1と近似すると、ファンデルワールスの状態方程式と一致する。


臨界点

気体がディーテリチの式に従うとき、臨界点における圧力体積絶対温度は、(PV)T=(2PV2)T=0を解くことにより、以下のように求められる。

(Pc,Vc,Tc)=(a4e2b2,2nb,a4Rb)

臨界点における圧縮因子Zc=PcVcnRTc=2e2=0.271でファンデルワールスの式のそれ(Zc=0.375)に比べるとキセノンの実測値(0.278)や二酸化炭素の実測値(0.287)など非極性分子気体の値に近い。

参考文献

  • Palmer, Rogalski: Advanced University Physics ISBN 9782884490665