トゥシャール多項式

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数学において、テンプレート:Harvs によって研究されたトゥシャール多項式(トゥシャールたこうしき、テンプレート:Lang-en-short)あるいは指数多項式(exponential polynomials)[1][2][3] とは、次で定義される二項型多項式列のことを言う。

T0(x)=1,Tn(x)=k=1nS(n,k)xk=k=1n{nk}xk,n>0.

ただし S(n, k) は第二種スターリング数、すなわちサイズが n の集合を k 個の互いに素な空でない集合に分割する組合せの数を表す(上の第二式に現れる大括弧の記号 { } はドナルド・クヌースによって導入された)。n次トゥシャール多項式の 1 における値は n 番目のベル数、すなわち、サイズ n の集合を分割する組合せの数である。すなわち

Tn(1)=Bn

である。

X を、期待値が λ であるようなポアソン分布を伴う確率変数とすると、その n 次モーメントは E(Xn) = Tn(λ) で、次が定義される。

Tn(x)=exk=0xkknk!.

この事実より、この多項式列二項型であることが直ちに示される。すなわち、次の等式が成り立つ。

Tn(λ+μ)=k=0n(nk)Tk(λ)Tnk(μ).

トゥシャール多項式は、すべての多項式の第一次数の項の係数が 1 であるような二項型の多項式列のみを作る。

Tn+1(x)=xk=0n(nk)Tk(x).

トゥシャール多項式は、ロドリゲスの公式に似た次の公式を満たす。

Tn(ex)=eexdndxn(eex)

トゥシャール多項式は、次の漸化式

Tn+1(x)=x(1+ddx)Tn(x)

および

Tn+1(x)=xk=0n(nk)Tk(x)

を満たす。x = 1 の場合、これはベル数に対する漸化式に帰着される。

陰記法 Tn(x)=Tn(x) を用いることで、これらの公式は次のようになる。

Tn(λ+μ)=(T(λ)+T(μ))n.
Tn+1(x)=x(1+T(x))n.

トゥシャール多項式の母関数

n=0Tn(x)n!tn=ex(et1)

である。これは第二種スターリング数の母関数に対応し、[4] においては指数多項式と呼ばれている。周回積分の表現を使えば

Tn(x)=n!2πiex(et1)tn+1dt

となる。トゥシャール多項式(そして関連するベル数)は、上の積分の実部を用いて、非整数次の次の形に一般化することが出来る。

Tn(x)=n!π0πex(ecos(θ)cos(sin(θ))1)cos(xecos(θ)sin(sin(θ))nθ)dθ

参考文献

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