プラセオジム
テンプレート:Expand English テンプレート:Elementbox プラセオジム(テンプレート:Lang-en-short テンプレート:IPA-en)は原子番号59の元素。元素記号は Pr。希土類元素の一つ(ランタノイドにも属す)。
名称
ギリシャ語でニラを意味する prason と(三価のイオンが緑色を呈することから)、ジジミウム(元は、双子を意味する didymos から命名された)を合成したのが語源[1]。
和名のプラセオジムとは、ドイツ語の Praseodym テンプレート:IPA-deからきている。なお、プラセオジウムと呼ばれたり記述することもあるが、これは間違った呼称である。
性質

銀白色の金属で、常温、常圧で安定な結晶構造は、複六方最密充填構造(ABACスタッキング)。798 テンプレート:℃以上で体心立方構造が安定となる。比重は6.77、融点は935 テンプレート:℃、沸点は3020 テンプレート:℃ (3127 テンプレート:℃)。
常温下の空気中で酸化され表面は黄色の酸化物で覆われる。290 テンプレート:℃以上で発火し Pr6O11 の組成の酸化物を生成する。展性、延性があり、熱水と徐々に反応し水素および水酸化物を生成する。酸には易溶で淡緑色の3価の水和イオンを生成する。
加熱下で水素、窒素と反応する。原子価は+3, 4価をとり、4価は固体(化合物)の場合のみ安定である。イオンの色は3価では緑色、4価では黄色。
プラセオジムは極低温下で特殊な磁気構造をとる。
用途
Pr6O10はガラスの着色剤(黄緑色)に使われる。また黄色顔料のプラセオジムイエローはジルコンに4価のプラセオジムイオンが固溶したものである。
コバルトとの合金はプラセオジム磁石の材料となる。また、ネオジムとの合金はジジムといい、防眩(ぼうげん)ガラス及び防塵ガラスの材料ならびに特殊合金に用いられる[2]。
キュービックジルコニアベースの人造ペリドットの色を出すことや、炭素アーク灯の電極棒の芯に含まれていたりもする。
歴史
オーストリアのカール・アウアー・フォン・ヴェルスバッハが、もともと一つの元素と考えられていた混合物であるジジミウム(テンプレート:Lang-en-short、ジジム テンプレート:Lang-de-short)からネオジムと共に1885年に発見[1]。
2014年、三菱重工業は重水素を使い、少ないエネルギーでセシウムをプラセオジムに核変換させる実験を成功させた[3]。
プラセオジムの化合物
- テンプレート:Chem(T = Fe, Ru, Os、X = P, As, Sb、充填スクッテルダイト化合物)
- 十一酸化六プラセオジム (テンプレート:Chem) - 3価および4価の混合酸化物
- 硫酸プラセオジム(III) (テンプレート:Chem) - 淡緑色結晶
同位体
出典
テンプレート:元素周期表 テンプレート:プラセオジムの化合物 テンプレート:Normdaten
- ↑ 1.0 1.1 テンプレート:Cite
- ↑ 岩波書店 岩波科学百科 1020頁
- ↑ テンプレート:Cite web