ヘキサフルオロアセトン
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テンプレート:Chembox ヘキサフルオロアセトン (hexafluoroacetone) は分子式 C3F6O で表される有機フッ素化合物である。IUPAC名は 1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-オン 1,1,1,3,3,3-hexafluoropropan-2-one。ペルフルオロアセトン (perfluoroacetone) とも呼ばれる。アセトンの水素原子をすべてフッ素原子で置換した構造を持つ。反応性はアセトンと大きく異なる。無色の気体で、吸湿性があり、不燃性である。特徴的な悪臭を持つ。水和物の形で市販される。
合成
ヘキサフルオロプロペンから2段階で製造される。まずフッ化カリウム KF を触媒としてヘキサフルオロプロペンと単体硫黄を反応させ 1,3-ジチエット とし、次にヨウ素酸塩でこれを酸化してヘキサフルオロアセトン を得る[1]。
反応
求電子剤として高い反応性を示し、水溶液中では 1,1-ジオール型の水和物を形成する。
平衡定数はおよそ 106 であり、アセトンの同様な反応に対し 109 倍、上式の平衡が右に偏る[2]。ヘキサフルオロアセトン水和物の水素原子は酸性度が高く、ほとんどの金属と反応して水素 H2 を発生する。アルカリとは激しく反応する。
アンモニア NH3 と反応させると付加物 を与え、これを塩化ホスホリルで脱水するとイミン が得られる[3]。