ヘルプ:配色のコントラスト比
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テンプレート:About テンプレート:How-to テンプレート:文書の要旨 本項では、アクセシビリティの観点から、適切なコントラスト比を定めるための方法を解説します。
アクセシビリティとコントラスト比
ウェブ上の配色については、アクセシビリティの観点から国際規格 (ISO) や日本国内規格 (JIS) が定められています。
- 日本国内規格(JIS規格「JIS X 8341-3:2010」)2010年制定
- 国際規格(ISO規格「ISO/IEC 40500:2012」)2012年制定
- WCAG 2.0参照
WCAG2.0では、前景(文字色)と背景(背景色)のコントラスト比の数値基準を定めています。
本項では、WCAG2.0に基づくコントラスト比とその算出方法について解説します。
コントラスト比とは
- コントラスト比は、最大で21:0、最小で1:1の値を取ります。
- 「白地に黒文字」が21:0、「白地に白文字」が1:1となります。
- コントラスト比が大きい(高い)ほど読みやすくなります。
(例)
- ※ウィキペディアの標準的な背景色が完全な白(#FFFFFF)ではない場合もある点に注意してください。
背景色 前景色 見本 コントラスト比(C型) #FFFFFF #000000 見本 21.0テンプレート:0:1 #FFFFFF #333333 見本 12.63:1 #FFFFFF #595959 見本 テンプレート:07.00:1 #FFFFFF #666666 見本 テンプレート:05.74:1 #FFFFFF #767676 見本 テンプレート:04.54:1 #FFFFFF #999999 見本 テンプレート:02.85:1 #FFFFFF #FFFFFF 見本 テンプレート:01.0テンプレート:0:1
コントラスト比の4タイプ

コントラスト比は4つのタイプがあります。一般的に使われる1タイプと、色覚異常者向けの3タイプです。
- C型 - 一般色覚型
- P型 - 1型色覚(赤)
- D型 - 2型色覚(緑)
- T型 - 3型色覚(青)
C型色覚(一般型)では十分なコントラストを達成していても、他の色覚型では不十分な場合や、その逆の場合もあります。
- 配色によっては、色覚の型による差異が著しくなります。
背景色 文字色 C型 P型 D型 T型 見本 #00FF00 #0B0080 11.54:1
AAAテンプレート:07.62:1
AAAテンプレート:02.39:1
Aテンプレート:07.16:1
AA見本 #FF0000 #FFFFFF テンプレート:04.0テンプレート:0:1
A20.02:1
AAA16.39:1
AAAテンプレート:03.98:1
A見本 #000000 #FF0000 テンプレート:05.25:1
AAテンプレート:01.04:1
Aテンプレート:01.27:1
Aテンプレート:05.25:1
AA見本 #0000FF #FF9B16 テンプレート:04.07:1
Aテンプレート:03.72:1
Aテンプレート:04.09:1
Aテンプレート:08.37:1
AAA見本
コントラスト比の目標値
理想的なコントラスト比は7.0:1以上です。
- 1.4.3 最低限のコントラスト:テキストおよび画像化された文字の視覚的な表現には、少なくとも 4.5:1 のコントラスト比をもたせる。ただし、次に挙げる場合は除く(レベル AA)
- 1.4.6 より十分なコントラスト:テキストおよび画像化された文字の視覚的な表現には、少なくとも 7:1 のコントラスト比がある。ただし、以下に挙げる場合は除く(レベル AAA)
つまり、以下のようになります。
| 適合レベル | 解説 | 必要なコントラスト比 |
| AAA | より十分 | 7.0:1 以上 |
| AA | 最低限 | 4.5:1 以上 |
文字サイズによる特例
テキストのコントラスト比の目標値には、テキストの大きさに依存する緩和規定があります。 テンプレート:SquoteH
- サイズの大きな(テキスト):少なくとも18ポイント、又は14ポイントの太字。あるいは、中国語、日本語、及び韓国語 (CJK) のフォントは、それと同等の文字サイズ。
- ※日本語の全角文字の場合は、拡大教科書普及推進会議 第一次報告「第2章 拡大教科書の標準的な規格について」に基づき、22ポイント又は18ポイントの太字を「同等な」サイズとみなすのが妥当である。
- 1.4.3 最低限のコントラスト:(中略)大きな文字:サイズの大きなテキスト及びサイズの大きな文字画像に、少なくとも 3:1 のコントラスト比がある。
- 1.4.6 より十分なコントラスト:(中略)大きな文字:サイズの大きなテキスト及びサイズの大きな文字画像に、少なくとも 4.5:1 のコントラスト比がある。
- 日本語全角文字の場合
- 22ポイント以上の標準文字
- 18ポイント以上の太字
- 半角英数字などの場合
上記に該当する場合は、コントラスト比の判定基準が以下のようになります。
| 適合レベル | 解説 | 必要なコントラスト比 |
| AAA | より十分 | 4.5:1 以上 |
| AA | 最低限 | 3.0:1 以上 |
ただし、最終的に表示される文字のサイズは、ユーザー側の設定にも依存している点にも注意が必要です。
ツールを使って算出する
コントラスト比を算出するためのツールには以下のようなものがあります。(いずれも外部リンクである点に留意してください。)
- テンプレート:Lang - インストール不要のオンライン無料ツール。Foregroundに文字色を、Backgroundに背景色を入力するのみ。コントラスト比算出の他、WCAGのAA水準およびAAA水準を満たしているか判定可能。テンプレート:仮リンクによる運用。
- テンプレート:Lang - テンプレート:Langの草案アルゴリズムを使用
- カラー・コントラスト・アナライザー 2013J - WAT-C(Web Accessibility Tools Consortium)が開発し、株式会社インフォアクシアが日本語化したもの。Windows XP、Vista、7で動作検証済。(サポート終了)
- Firefoxアドオン
また、下記のカスタムJSを追加することもできます。
自力で算出する
- 参考: WCAG 2.0(W3C勧告)日本語訳
- コントラスト比 (contrast ratio):(L1+0.05)/(L2+0.05)
- ここでは、L1は、明るいほうの色の相対輝度である。そして、L2は、暗いほうの色の相対輝度である。
- 相対輝度 (relative luminance):最も暗い黒を0に、最も明るい白を1に正規化した色空間内の任意の点の相対的な明るさ。
- 注記1:sRGB色空間においては、色の相対輝度は、と定義されており、R、G及びBは以下のように定義される:
- の場合、そうでない場合
- の場合、そうでない場合
- の場合、そうでない場合
- そして、RsRGB、GsRGB、及びBsRGBは、次のように定義される:
関連項目
- Help:色の使用 - Wikipedia:色の使用
- ウェブカラー - X11の色名称 - RGB
テンプレート
- 文字と背景に色をつける
- 色の例として色つきボックスを表示する
ヘルプページ
ウィキペディア記事
外部リンク
- ウェブアクセシビリティ基盤委員会 (WAIC、Web Accessibility Infrastructure Committee)
- Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) 2.0 W3C 勧告 2008年12月11日
- 岡山県 人権尊重の視点に立った印刷物作成の手引 p.8 見やすい背景色は?