ペガスス座85番星

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テンプレート:天体 基本 テンプレート:天体 位置 テンプレート:天体 物理 |- ! style="background-color: テンプレート:天体 色;text-align: center;" colspan="2" | 軌道要素と性質 |-

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|- ! style="text-align: left;" | 軌道長半径 (a) | 7.65 auテンプレート:R |-

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|- ! style="text-align: left;" | 離心率 (e) | 0.372 ± 0.009テンプレート:R |-

|- ! style="text-align: left;" | 公転周期 (P) | 26.31 年テンプレート:R |-

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|- ! style="text-align: left;" | 軌道傾斜角 (i) | 49°テンプレート:R |-

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テンプレート:天体 別名称 テンプレート:天体 終了

ペガスス座85番星(ペガススざ85ばんせい、85 Pegasi、85 Peg)は、ペガスス座の方角に、約41光年の距離にある連星系であるテンプレート:R。6等星と9等星からなる二重星でもあり、位置天文学的に軌道が求められているが、軌道から予想される2つの恒星質量と、その等級差の間に矛盾があることから、強い興味をもって観測されてきた星系の一つであるテンプレート:R

発見

ペガスス座85番星の伴星ペガスス座85番星Bは、1878年にシャーバーン・バーナムが発見したテンプレート:R。バーナムは、同時期かそれ以前に、より離れた位置にある2つの恒星、ペガスス座85番星Cとペガスス座85番星Dにも言及しているが、これらは相対的な運動の分析から、見かけ上の関係であることがわかっているテンプレート:R

ペガスス座85番星Aとペガスス座85番星Bは、離角が小さい上、等級差が大きいので観測は容易ではなく、初期にはペガスス座85番星Bの等級はかなり過小に見積もられていたテンプレート:R。両者の運動から、バーナム自身も含め早い段階で大まかな軌道要素は求められていたが、20世紀半ばまでにヤーキス天文台などの詳しい観測で、精度の良い軌道要素が求められ、連星であることが確定したテンプレート:R。ヤーキス天文台のホールは、ペガスス座85番星Bそのものもまた連星であると指摘し、後にその確実とみられる証拠もみつかったことで、ペガスス座85番星は3重連星系と考えられるようになったテンプレート:R

位置

ペガスス座85番星は、ペガススの四辺形の内側、北東角をなすアンドロメダ座α星から南南西に2程度離れた位置にみえるテンプレート:R。合成等級は5.8で、とても暗い夜空では肉眼でみることができるテンプレート:R赤経は0に近く、歳差の影響により、赤経順に番号が振られる星表において、ヘンリー・ドレイパーカタログ輝星星表では末尾に近い番号だが、ヒッパルコス星表では171とかなり若い番号が付いているテンプレート:R太陽からの距離は約41光年とかなり近く、固有運動も大きいので、19世紀の半ばには固有運動がそれなりの精度で測定されていたテンプレート:R

星系

ペガスス座85番星Aとペガスス座85番星Bは、約26.3で軌道を一周し、離心率は0.37、系の合計質量は太陽の1.49倍と推定されるテンプレート:R。しかし、この星系には問題があった。軌道運動から力学的に推定した主星と伴星の質量には、あまり差がないということであるテンプレート:R視線速度曲線から推定した質量も、主星と伴星がほぼ同じとされているテンプレート:R。一方、ペガスス座85番星Aとペガスス座85番星Bの等級差は3と大きく、もっと大きな質量差がなければ明るさの違いを説明できない。その矛盾を解消するため、ペガスス座85番星Bが近接連星であるという説が考えられたテンプレート:R

ただし、ペガスス座85番星には別に問題があり、それは、化学的に特異な星系であるということだった。まず、金属が欠乏しており、水素を基準とした相対的な金属(ヘリウムよりも原子番号が上の)元素の存在量、すなわち金属量は、太陽と比較して2割程度であるテンプレート:R。更に、金属だけでなくヘリウムも欠乏していたため、分光学的な質量推定は難航したテンプレート:R。一方で、α元素は卓越しており、その存在量は太陽と比較して2倍程度の過剰となっているテンプレート:R

このような、特有の化学特性も考慮した上で、恒星進化理論からの制限も加えることで、ペガスス座85番星系の確からしい物理量が、求められるようになった。その結果、ペガスス座85番星Aは質量が太陽の8割程度の黄色主系列星、ペガスス座85番星Bは質量が太陽の半分程度の橙色主系列星と、質量が太陽の7分の1程度の赤色矮星とからなる連星、とするのがもっともらしいとわかったテンプレート:R

3重連星系という構造と、化学的な特異性から、ペガスス座85番星は星震学的にも興味深い観測対象であり、例えばMOSTといった観測衛星の主要な目標天体となっているテンプレート:R

ハーシェル宇宙天文台による観測では、波長160μmの遠赤外線赤外超過がみられ、半径97au以上にの温度が25K以下の冷たい星周円盤が広がっている可能性が考えられるテンプレート:R。ペガスス座85番星に対し、この大きさの円盤だと周連星円盤となるが、離心率が0.37と比較的大きく、年齢も90億年といわれる連星系に周連星円盤が存在できる理由は、はっきりしていないテンプレート:R

脚注

注釈

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出典

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関連項目

外部リンク

テンプレート:Sky