円錐台

円錐台（えんすいだい、テンプレート:Lang-en-short）は、底面が円である錐台である。つまり、円錐を底面に平行な平面で切り、小円錐の部分を除いた立体図形である。

プリンの形は一般的には円錐台である。受験数学、特に日本の中学入試でよく出題される立体である。

体積

初等的な導出

錐体の体積公式を知っているが積分計算は知らない場合（日本の多くの小中学生はそうである）、体積を求めるには、円錐から小円錐を取り除いたと考えればよい。ここで、一般の錐台の体積公式を求めておく。上底面、下底面の面積をそれぞれテンプレート:Math2, 高さをテンプレート:Mvar とする。もとの大きな錐体の高さテンプレート:Mvar は

\frac{\sqrt{S_{1}}}{\sqrt{S_{2}}} = \frac{H - h}{H}

を満たす。これをテンプレート:Mvar について解くと、

H = \frac{\sqrt{S_{2}} h}{\sqrt{S_{2}} - \sqrt{S_{1}}}

となる。錐台の体積テンプレート:Mvar は

V = \frac{1}{3} S_{2} H - \frac{1}{3} S_{1} (H - h)

であるから、先ほどのテンプレート:Mvar を代入して整理すると

V = \frac{h}{3} (S_{1} + \sqrt{S_{1} S_{2}} + S_{2})

となる。

これにより、上底面の半径テンプレート:Math, 下底面の半径テンプレート:Math, 高さテンプレート:Mvar の円錐台の体積テンプレート:Mvar は

V = \frac{π h}{3} ({r_{1}}^{2} + r_{1} r_{2} + {r_{2}}^{2})

となる。

積分

体積を求めるには、底面となる円の面積を積分してもよい。

V = \int_{0}^{h} π {(\frac{r_{1} - r_{2}}{h} x + r_{2})}^{2} d x = \frac{π h}{3} ({r_{1}}^{2} + r_{1} r_{2} + {r_{2}}^{2}) .

または、台形を回転させた回転体と見ることもできる。回転軸から台形の重心までの距離が

\frac{{r_{1}}^{2} + r_{1} r_{2} + {r_{2}}^{2}}{3 (r_{1} + r_{2})}

であることに注意してパップス＝ギュルダンの定理を用いると、

V = 2 π \frac{{r_{1}}^{2} + r_{1} r_{2} + {r_{2}}^{2}}{3 (r_{1} + r_{2})} \times \frac{r_{1} + r_{2}}{2} h = \frac{π h}{3} ({r_{1}}^{2} + r_{1} r_{2} + {r_{2}}^{2})

となる。

側面積

上底面の半径テンプレート:Math, 下底面の半径テンプレート:Math, 母線テンプレート:Mvar の円錐台の側面積テンプレート:Math は

S_{S} = π (r_{1} + r_{2}) l

となる。

円錐台

目次

体積

初等的な導出

積分

側面積

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