土壌水
土壌水(どじょうすい、テンプレート:Lang-en)は、水圧が大気圧より小さい不飽和帯に存在する地中水のことであるテンプレート:Sfn。土壌水は、地下水面より浅い土壌中に存在するテンプレート:Efnテンプレート:Sfn。
土壌水は、土粒子内または間隙水として土壌中に存在しているテンプレート:Sfn。
間隙中の水
土壌は土粒子、水、空気から構成されているが、土粒子以外の部分を間隙とよび、その空間に土壌水が入ることができるテンプレート:Sfn。土壌水帯では、間隙が水で満たされず、水と空気が混在することが多いテンプレート:Efnテンプレート:Sfn。ここで、土壌の全体積を、間隙の体積をとすると、間隙率(テンプレート:En)は
と表されるテンプレート:Sfn。
水の体積をとすると、体積含水比(テンプレート:En)、飽和度(テンプレート:En)は
と表されるテンプレート:Sfn。
エネルギーポテンシャル
テンプレート:Main 土壌水のエネルギーポテンシャルは、以下の式で表すことができるテンプレート:Sfn。
なお、は全ポテンシャル(テンプレート:En)テンプレート:Efn、は重力ポテンシャル(テンプレート:En)、はマトリックポテンシャル(テンプレート:En)テンプレート:Efn、は浸透ポテンシャル(テンプレート:En)テンプレート:Efn、は空気ポテンシャル(テンプレート:En)テンプレート:Efnであるテンプレート:Sfn。
ここで、マトリックポテンシャルと空気ポテンシャルを合算して圧力ポテンシャル(テンプレート:En)とするテンプレート:Sfn。空気ポテンシャルが無視可能な場合、
と表せるテンプレート:Sfn。水理ポテンシャル(テンプレート:En)を考え、浸透ポテンシャルも無視可能な場合、
と表せるテンプレート:Sfn。
水の流れを扱うときは、単位体積重量あたりのエネルギーで考えると扱いやすいためテンプレート:Sfn、ポテンシャルテンプレート:Efnの値を重力加速度で割り、水頭で考えるテンプレート:Sfn。このとき、以下の式が成立するテンプレート:Sfn。
ただし、は水理水頭(テンプレート:En)、は重力水頭(テンプレート:En)、は圧力水頭(テンプレート:En)であるテンプレート:Sfn。
なお、土壌水の圧力ポテンシャルおよび圧力水頭は常に負の値をとるテンプレート:Sfn。また、土壌水の圧力水頭の測定ではテンシオメーターが利用可能であるテンプレート:Sfn。
水分特性曲線
テンプレート:Main 水分特性曲線により、土壌水の含水量と圧力水頭の関係性を示すことができるテンプレート:Sfn。
運動方程式
土壌水帯でダルシーの法則を適用可能とする場合、土壌水の運動方程式として以下のリチャーズ式が成立するテンプレート:Sfn。
ただし、, , は土壌水帯内部での固定直交座標、は時間であるテンプレート:Sfn。