有限体積法
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テンプレート:Differential equations テンプレート:計算物理学 有限体積法(ゆうげんたいせきほう、テンプレート:Lang-en、FVM)とは、数値解析手法の一つである。領域を有限個のコントロールボリューム(テンプレート:En)に分割し、各ボリュームに対して積分形の物理量の保存方程式を適用するものである[1][2][3]。
1960年代にロスアラモス国立研究所においてテンプレート:仮リンクに基づく流体解析手法として開発され[2][3]、現在では、多くの商用の流体解析コードに標準的な離散化解析手法として採用されている[2][3][4]。
概要
有限差分法と有限要素法の両方の特徴を合わせ持つ手法と言える[4][5]。
解析領域をセル(テンプレート:En)と呼ばれる小領域に分割し、セルの格子点を中心とする領域であるコントロールボリュームあるいは検査領域De を定義する。そして、有限要素法と同様にその離散化には重み付き残差法[6]を適用する。ただし有限体積法では、コントロールボリュームDe ごとに、重み関数を 1 として重み付き残差式を離散化する。
- 長所
- 保存方程式をコントロールボリュームで積分するので、この積分領域内の物理量の保存が満足される。コントロールボリュームが重ならないかぎり、領域全体での保存性も満足される。
- 非構造格子など、どのようなタイプの計算格子にも適用できるため、任意形状への適合性が良い[1]。
- 上式における積分中の微分の近似には中点公式(または中点差分近似[7])
- が一般に用いられるため、離散化が簡便で有限要素法に比べて計算時間の面で有利である[7]。なお、微分の近似表現に中点公式などを用いているため、構造格子を用いた場合には、離散化された代数方程式は有限差分法を適用して導かれたそれと一致することがある[4]。
- 短所
参考文献
- Eymard, R. Gallouët, T. R. Herbin, R. (2000) The finite volume method, in Handbook of Numerical Analysis, Vol. VII, 2000, p. 713–1020. Editors: P.G. Ciarlet and J.L. Lions.
- LeVeque, Randall (2002), Finite Volume Methods for Hyperbolic Problems, en:Cambridge University Press.
脚注
テンプレート:Reflist テンプレート:偏微分方程式の数値解法
テンプレート:Applied-math-stub テンプレート:Physics-stub
- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 テンプレート:Cite
- ↑ 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 Versteeg, H. K., & Malalasekera, W. (2007). An introduction to computational fluid dynamics: the finite volume method. Pearson education.
- ↑ 3.0 3.1 3.2 3.3 3.4 Moukalled, F., Mangani, L., & Darwish, M. (2016). The finite volume method in computational fluid dynamics (Vol. 113). Berlin, Germany:: Springer.
- ↑ 4.0 4.1 4.2 テンプレート:Cite
- ↑ Idelsohn, S. R., & Onate, E. (1994). Finite volumes and finite elements: two ‘good friends’. International journal for numerical methods in engineering, 37(19), 3323-3341.
- ↑ Finlayson, B. A., & Scriven, L. E. (1966). The method of weighted residuals—a review. Appl. Mech. Rev, 19(9), 735-748.
- ↑ 7.0 7.1 山本哲朗『数値解析入門』サイエンス社〈サイエンスライブラリ 現代数学への入門 14〉、2003年6月、増訂版