遮断 (水文学)
遮断(しゃだん、テンプレート:Lang-en)とは、森林において無機質土壌層に達する前に降水が林冠またはテンプレート:仮リンクに付着したのち蒸発したり、一部は植物体内に吸収されたりすることであるテンプレート:Sfn。遮断は、森林地域における蒸発散の原因として、蒸散の次に主要なものであるテンプレート:Sfn。
林冠における遮断をテンプレート:仮リンク、林床における遮断をテンプレート:仮リンクというテンプレート:Sfn。
降雨遮断
降雨遮断(テンプレート:En)とは、森林において降雨の一部が樹冠やリター層に捕捉されることであるテンプレート:Sfn。このうち、樹冠における降雨遮断は樹冠遮断、リター層における降雨遮断はリター遮断というテンプレート:Sfn。
森林への降雨(林外雨)は、テンプレート:仮リンクテンプレート:Efnやテンプレート:仮リンクテンプレート:Efnとして林床に到達するものもあれば、樹冠から蒸発する(遮断損失テンプレート:Efn)ものもあるテンプレート:Sfn。林外雨量を、樹幹通過雨量を、樹幹流量を、遮断損失量をとするとき、
が成立するテンプレート:Sfn。
ここで、林外雨量に対して、樹幹通過雨量の割合は70 - 80%程度、樹幹流量の割合は概して10%以下、遮断損失量の割合は、温帯林や熱帯林では10 - 20%程度であるテンプレート:Sfn。
遮断損失量は、林外雨量から樹幹通過雨量、樹幹流量を減算することで求められるテンプレート:Sfn。また、遮断損失量は降雨強度の増大に伴い大きくなるテンプレート:Sfn。
降雪遮断
降雪遮断とは、森林において降雪の一部が樹冠に付着し、消失することであるテンプレート:Sfn。
降雪遮断は、降雪遮断と比較して、降雪の貯留容量が大きく、貯留期間が長いテンプレート:Sfn。また、降雪遮断は、樹冠のアルベドにも影響を及ぼすテンプレート:Sfn。
日本では、樹木の雪害対策として降雪遮断の研究が進められてきたテンプレート:Sfn。一方、日本国外では遮断損失およびエネルギー収支の観点から研究が進められてきたテンプレート:Sfn。