F-空間

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関数解析学における F-空間(Fくうかん、テンプレート:Lang-en)とは、あるいは複素ベクトル空間であって、次を満たすような距離 テンプレート:Math の定められているもののことを言う: 以下 テンプレート:Mathbf は実数体 テンプレート:Mathbf または複素数体 テンプレート:Mathbf の何れかであるものとして

  1. テンプレート:Mvar でのスカラー乗法は、距離 テンプレート:Mvar および テンプレート:Mathbf の標準距離に関して連続である。
  2. テンプレート:Mvar での加法は、距離 テンプレート:Mvar について連続である。
  3. 距離 テンプレート:Mvarテンプレート:仮リンクである。すなわち、テンプレート:Mvar 内の任意の テンプレート:Mvar および テンプレート:Mvar に対して d(x+a,y+a)=d(x,y) が成立する。
  4. 距離空間 テンプレート:Math完備である。

演算 テンプレート:Math はひとつの F-ノルムを定める(一般の F-ノルム[1]には完備性は仮定しない)。平行移動不変性により、もとの距離函数はこの F-ノルムから恢復可能であるテンプレート:Efn。したがって、テンプレート:Mathbf 上の F-空間は、完備 F-ノルムを備えた テンプレート:Mathbf-線型空間と言っても同じことである。

この空間をフレシェ空間と呼ぶこともあるが、その呼び名はふつう局所凸 F-空間を表すために用いられる。また上記のような距離函数の存在は、F-空間の構造の一部として要求する場合もあるし、しない場合もありうる。多くの文献では、そのような空間が上の性質を満足する仕方で距離化可能であることを要求するのみである。

明らかに任意のバナッハ空間およびフレシェ空間は F-空間である。特に、バナッハ空間は テンプレート:Math なる余計な条件までも満たす F-空間となる[2]テンプレート:Rp

[[ルベーグ空間|テンプレート:Mvar-空間]]は、任意の テンプレート:Math に対して F-空間であり、テンプレート:Math ならば局所凸、したがってフレシェ空間であり、実際バナッハ空間ですらある。

例1

テンプレート:Math は F-空間で、連続な半ノルムも連続線型汎関数も持たない(自明な双対空間を持つ)。

例2

テンプレート:Math を複素数値テイラー級数 f(z)=n0anzn で単位円板 テンプレート:Mathbfn|an|p< を満たすようなもの全体のなす空間とする。このとき、テンプレート:Math に対して テンプレート:Mathテンプレート:Mvar-ノルム fp=n|an|p(0<p<1) のもと、F-空間となる。実は、テンプレート:Mvarテンプレート:仮リンクである。さらに言えば、テンプレート:Math なる任意の テンプレート:Mvar に対して、写像 テンプレート:Mathテンプレート:Math 上で有界線形(乗法的汎関数)となる。

注釈

テンプレート:Notelist

出典

テンプレート:Reflist

参考文献

関連項目

テンプレート:Functional Analysis