点ごと

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数学において,点ごと(てんごと)ということばは,ある性質がある関数 テンプレート:Mvar の各値 テンプレート:Math を考えることによって定義されることを指し示すために用いられる.点ごとの概念の重要なクラスは点ごとの演算である,つまり,関数に演算を関数の値に定義域の各点に対して別々に適用することによって定義される演算である.重要なテンプレート:仮リンクもまた点ごとに定義できる.

点ごとの演算

以下のような例がある.

テンプレート:Math (点ごとの加法)
テンプレート:Math (点ごとの乗法)
テンプレート:Math (点ごとのスカラー乗法)

ただし テンプレート:Math.

点ごとの積スカラーを参照.

点ごとの演算は終域上の対応する演算から結合性可換性分配性などの性質を引き継ぐ.点ごとでない関数の演算の例は畳み込みである.

テンプレート:Math の代わりに代数的構造 テンプレート:Mvar をとることで,テンプレート:Mvar から テンプレート:Mvar への関数全体の集合を類似の方法で同じタイプの代数的構造にすることができる.

成分ごとの演算

成分ごとの演算は通常ベクトルに定義され,ここでベクトルはある自然数 テンプレート:Mvar とある テンプレート:Mvar に対して集合 テンプレート:Mvar の元である.ベクトル テンプレート:Mvarテンプレート:Mvar 番目の成分を テンプレート:Mvar と書けば,成分ごとの加法は テンプレート:Math である.

テンプレート:仮リンクは関数と見ることができ,ベクトルはタプルである.したがって,任意のベクトル テンプレート:Mvarテンプレート:Math なる関数 テンプレート:Math に対応し,ベクトルの任意の成分ごとの演算はそれらのベクトルに対応する関数の点ごとの演算である.

点ごとの関係

順序理論において関数の点ごとの半順序を定義することが一般的である.テンプレート:Mvar を半順序集合として,関数 テンプレート:Math 全体の集合は,すべての テンプレート:Math に対して テンプレート:Math であるときに テンプレート:Math とすることで順序付けられる.点ごとの順序は半順序集合のいくつかの性質を受け継ぐ.例えば テンプレート:Mvarテンプレート:Mvarテンプレート:仮リンクであれば,関数 テンプレート:Math 全体の集合も点ごとの順序で連続束である[1].関数の点ごとの順序を用いて,他の重要な概念を簡潔に定義できる,例えば[2]

無限項の点ごとの関係の例は関数の各点収束である――関数

{fn:XY}n=1

が関数 テンプレート:Mvar に各点収束するとは,テンプレート:Mvar の各元 テンプレート:Mvar に対して

limnfn(x)=f(x)

となることをいう.

脚注

テンプレート:Reflist

参考文献

For order theory examples:

  • T.S. Blyth, Lattices and Ordered Algebraic Structures, Springer, 2005, ISBN 1-85233-905-5.
  • G. Gierz, K. H. Hofmann, K. Keimel, J. D. Lawson, M. Mislove, D. S. Scott: Continuous Lattices and Domains, Cambridge University Press, 2003.

テンプレート:PlanetMath attribution

  1. Gierz, p. xxxiii
  2. Gierz, p. 26