位相因子
位相因子（いそういんし、テンプレート:Lang-en-short）とは、複素数が テンプレート:Mvar などの極形式で書かれたときの複素指数因子 テンプレート:Mvar のことである。位相因子は単位複素数、つまり絶対値が1である。位相因子を一般化したものがフェーザで、1以外の大きさも持ち得るので、円周群の一部であるとは限らない。位相因子は量子力学においてよく用いられる。
変数 テンプレート:Mvar は、一般的に位相と呼ばれる。平面波 テンプレート:Math に位相因子を掛けると、波の位相が テンプレート:Mvar だけシフトする。
量子力学における位相因子は、ケット テンプレート:Math やブラ テンプレート:Math にかかる複素係数 テンプレート:Mvar である。この位相因子 テンプレート:Mvar は物理的意味を持たない。なぜなら テンプレート:Math と テンプレート:Math は同じ値であるためテンプレート:Sfnp、位相因子を導入しても物理量を表すエルミート演算子の期待値は変化しないからである。しかし相互作用する2つの量子状態間の位相因子の差は観測されることがあり、重要な結果を生じさせる。