オルトケイ酸テトラエチル

提供: testwiki
ナビゲーションに移動 検索に移動

テンプレート:Chembox

オルトケイ酸テトラエチル(オルトケイさんテトラエチル)は、化学式テンプレート:Chemである化合物であり、英語名のTetraethyl orthosilicateを略して、TEOS(テオス)とも呼ばれる。IUPAC名は、テトラエトキシシラン (テンプレート:Lang-en-short) である。この分子は中心のテンプレート:Chemイオン(オルトケイ酸イオン)にエチル基が4つついた構造をしている。溶液中のイオンとしてはオルトケイ酸イオンは存在せず、TEOSはオルトケイ酸(Si(OH)4)のエチルエステルであるとも解釈できる。消防法による第4類危険物 第2石油類に該当する[1]

TEOSは正四面体構造をとる。類縁体が数多く存在するが、たいていは四塩化ケイ素アルコールによる加溶媒分解により合成される。

SiCl4+4ROHSi(OR)4+4HCl

ここでRはメチル基エチル基などのアルキル基

利用

TEOSは主に、シリコーン樹脂の架橋剤として用いられている。また、カーペットなどのコート剤として用いられるほか、エアロゲルを作るのにも使われる。これらの用途は、Si-OR結合の反応性を利用している[2]

その他の反応

二酸化ケイ素とエタノールが反応しても、TEOSが生ずる[3]。 また、TEOSは簡単に二酸化ケイ素へと変化させることができるが、この反応は水の付加によって起こる。

Si(OCA2HA5)A4+2HA2OSiOA2+4CA2HA5OH

この加水分解反応はゾルゲル法の一例でもあり、エタノールが副生成物である。この反応は、鉱物のようにSi-O-Si結合を持った固体へとTEOS分子が変化し、沈殿する形で進んでいく。反応速度は、触媒として働く酸や塩基の存在によって大きく変化する。

600℃以上の高温下では、TEOSはジエチルエーテルを生成して二酸化ケイ素へと変化する[4][5]

Si(OCA2HA5)A4SiOA2+2O(CA2HA5)A2

出典・参考文献

テンプレート:Reflist

  1. 法規情報 (東京化成工業株式会社)
  2. Lutz Rösch, Peter John, Rudolf Reitmeier "Silicon Compounds, Organic" Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, 2002, Wiley-VCH, Weinheim. テンプレート:DOI. Article Online Posting Date: June 15, 2000
  3. 化学大辞典編集委員会 編集 『化学大辞典 (縮刷版) 9』 p.654(左下部) 共立出版 1964年3月15日発行 ISBN 4-320-04023-6
  4. テンプレート:Cite journal
  5. テンプレート:Cite web