シュピーカー点

幾何学において, シュピーカー点（シュピーカーてん、英:Spieker center,Spieker point）またはシュピーカー中心、シュピーカー心は、三角形の中心の一つである。 三角形の周長の重心として定義される。 19世紀のドイツの数学者テオドール・シュピーカーにちなんで名づけられた。テンプレート:仮リンクの「Encyclopedia of Triangle Centers」ではX(10)として登録されている 。

位置

シュピーカー点の作図,三角形DEFは三角形ABCの中点三角形,Sは三角形DEFの内心

シュピーカー点は中点三角形の内心である。

つまりシュピーカー点は テンプレート:Math の中点三角形の内接円の中心である。この円はシュピーカー円と呼ばれている。

またシュピーカー点は、テンプレート:仮リンク（中点を通り周長を二等分する直線）の交点である。

性質

黒い破線は三角形ABCの角の二等分線,青い線は中分線,赤い線はシュピーカー円

テンプレート:Mathのシュピーカー点をテンプレート:Mvarとする。

• テンプレート:Mvarの 三線座標 は以下の式で表される。

$bc(b+c):ca(c+a):ab(a+b).$

• 重心座標 は以下の式で表される。

$b+c:c+a:a+b.$

• テンプレート:Mvar は3つの傍接円の根心 である。
• テンプレート:Mvar はテンプレート:Mathの中分線の交点である。
• テンプレート:Mvar はテンプレート:Mathのナーゲル線上にある。また、内心I,重心テンプレート:Mvar,ナーゲル点Nについて$3\overrightarrow{\mathrm{I}\mathrm{G}}=2\overrightarrow{\mathrm{I}\mathrm{S}}=\overrightarrow{\mathrm{I}\mathrm{N}}$が成り立つ。

• テンプレート:Mvar はキーペルト双曲線上にある。つまり角XBC,XCB,YCA,YAC,ZAB,ZBAが以下の式で表されるテンプレート:Mathを内側に描いたとき、テンプレート:Mvarの交点である。

$\theta ={\tan }^{-1}[\tan \left(\frac{A}{2}\right)\tan \left(\frac{B}{2}\right)\tan \left(\frac{C}{2}\right)].$