指数閉体
ナビゲーションに移動
検索に移動
数学における指数閉体(しすうへいたい、テンプレート:Lang-en-short; 指数的に閉じた体)テンプレート:Mvar とは、テンプレート:Mvar は順序指数体 —すなわち、テンプレート:Mvar は順序体で、なおかつ「指数函数」と呼ばれる テンプレート:Mvar の加法群から テンプレート:Mvar の正元の成す乗法群の上への準同型 テンプレート:Mvar を持つ体(指数体)であって、テンプレート:Mvar が順序写像となるもの— であって、その「指数函数」テンプレート:Mvar が群同型かつ適当な自然数 テンプレート:Mvar に対して テンプレート:Math を満足するものを言う。
例
- 標準的な指数閉体の例は、実数全体の成す順序体である。ここで「指数函数」テンプレート:Mvar としては、任意の テンプレート:Math を底に持つ指数函数をとれる。
性質
- 任意の指数閉体 テンプレート:Mvar は冪根(拡大)で閉じている (root-closed)。つまり、テンプレート:Mvar の任意の正元は任意の自然数 テンプレート:Mvar に対する テンプレート:Mvar-乗根を テンプレート:Mvar 内に持つ、別な言い方をすれば テンプレート:Mvar の正元全体の成す乗法群は可除である。これは が成り立つことによる。
- その帰結として、任意の指数閉体はテンプレート:Ill2となる。
- その帰結として、任意の指数体は順序テンプレート:Ill2となる。
- 必ずしもすべての実閉体が指数閉体となるわけではない。例えば、実代数的数体は指数閉でない。実際、実数体の任意の指数閉部分体 テンプレート:Mvar において「指数函数」テンプレート:Mvar は適当な テンプレート:Math に対して テンプレート:Math の形にとれ、しかし テンプレート:Mvar が代数的数ならばゲルフォント–シュナイダーの定理により テンプレート:Math は代数的でない。
- その帰結として、指数閉体の成す類はテンプレート:Ill2(一階の理論で公理化可能)でないことが従う(これは、実数体と実代数的数体が、互いにテンプレート:Ill2な構造であることによる)。
- 指数閉体の類はテンプレート:Ill2である。これは体 テンプレート:Mvar が指数閉となるための必要十分条件として「上への函数 テンプレート:Math で テンプレート:Math となるものが存在すること」を挙げることができて、この テンプレート:Math は一階公理化可能であることによる。