斜交座標系
斜交座標系(しゃこうざひょうけい、テンプレート:Lang)とは、斜めに交わった数直線を軸とする座標系である。直交座標系の拡張としてとらえられる。
2次元平面における斜交座標系
2本の数直線 テンプレート:Math が共通の原点をもち、なす角 テンプレート:Mvar(ただし テンプレート:Math)で交わっているとき、その座標系はテンプレート:Mvar軸、テンプレート:Mvar軸からなる斜交座標となる。 座標平面上の全ての点テンプレート:Mathは、その点からテンプレート:Mvar軸、テンプレート:Mvar軸に関して平行線をひくことにより、テンプレート:Math と一意に表すことができる。 逆に座標 テンプレート:Math が与えられれば、テンプレート:Mathの位置は一意に決定される。
なお、2本の軸のなす角 テンプレート:Math のときとして、斜交座標系は直交座標系を含む。
直交座標系との座標変換
テンプレート:Mvar軸、テンプレート:Mvar軸からなる斜交座標系と共通の原点を持つテンプレート:Math軸、テンプレート:Math軸からなる直交座標系について、テンプレート:Mvar軸、テンプレート:Mvar軸がテンプレート:Math軸となす角をそれぞれ テンプレート:Math とする。 斜交座標系で テンプレート:Math と表されている点を直交座標 テンプレート:Math に座標変換する公式は以下である:
直交座標系はこの表記では テンプレート:Math の場合である.
内積
テンプレート:See also 直交座標系の場合は、2つのベクトル の内積はその座標成分の積の和で表されるが、斜交座標系の場合は以下のようになる: テンプレート:NumBlk
あるいは次のようにも表現できる[1]テンプレート:Efn2:
このとき、添字が上についている量(テンプレート:Math など)を反変成分、下についている量(テンプレート:Math など)を共変成分という。各座標軸の方向を向く単位ベクトル(共変基底ベクトル)を とすれば、反変成分を用いて
と書くことができる。また、反変基底ベクトルとして
- :テンプレート:Mvar軸(または)に垂直で長さが テンプレート:Math のベクトル
- :テンプレート:Mvar軸(または)に垂直で長さが テンプレート:Math のベクトル
とすればテンプレート:Efn2、共変成分を用いて
と書くことができる。
上記の議論は を入れ替えても同様に成り立つ。
計量テンソル
式(テンプレート:EquationNote)の右辺に表れた行列
は計量テンソルとよばれ、共変・反変基底ベクトルで一般的に表される。 斜交座標系では計量テンソル テンプレート:Mvar は
となる。また反変成分と共変成分の変換は
とシンプルに表すことができる.
多次元の場合
テンプレート:節stub 以上で2次元の場合を説明したが、斜交座標系はより一般の次元においても同様に考えられる。