正則凸包

提供: testwiki
ナビゲーションに移動 検索に移動

数学複素解析の分野において、n-次元複素空間 Cn 内のある与えられたコンパクト集合に対する正則凸包(せいそくとつほう、テンプレート:Lang-en-short)は、次のように定義される。

Gn をある領域(すなわち、連結開集合)あるいはより一般に、n-次元複素多様体とする。𝒪(G) を、G 上の正則函数の集合とする。あるコンパクト集合 KG正則凸包は、次で定義される。

K^G:={zG||f(z)|supwK|f(w)| for all f𝒪(G)}.

この定義において f多項式とすることで、より特殊な概念である多項式凸包(polynomial convex hull)が得られる。

G 内でコンパクトなすべての KG に対して K^GG 内でコンパクトであるなら、そのような領域 G正則凸(holomorphically convex)であると言われる。これはしばしば holomorph-convex と略記される。

n=1 のとき、K^GGKG の相対コンパクトな成分と K との合併であるため、任意の領域 G は正則凸である。またこのとき、領域が正則凸であることは、それが正則領域であることと同値であることに注意されたい(カルタン=トゥレンの定理)。これらの概念は、多変数複素函数n > 1 の場合にはさらに重要となる。

関連項目

参考文献

  • Lars Hörmander. An Introduction to Complex Analysis in Several Variables, North-Holland Publishing Company, New York, New York, 1973.
  • Steven G. Krantz. Function Theory of Several Complex Variables, AMS Chelsea Publishing, Providence, Rhode Island, 1992.

テンプレート:PlanetMath attribution