計数過程

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確率論において,計数過程 (counting process) とは,次の3条件を満たす確率過程 {Nt}t0 のことである:

  1. 非負性:Nt0
  2. 整数値:Nt
  3. 広義単調増加:stNsNt

従って NtNs(s<t) は非負整数であり,ある事象が時区間 (s,t] の間に起こった回数を表すと考えることができる.計数過程の例には,Poisson 過程再生過程がある.

実社会において計数過程とみなせる現象の例として,求職応募の数や,重大事故の発生件数などがある.

さらに Markov 性も満たす場合,Markov 計数過程とも呼ぶ.

数学的定義

多変量計数過程 (multivariate counting process)𝐍=(N1,,Nk)kとは,各成分 Ni(i=1,,k) が次の5条件を満たすものを言う:[1][2]

  1. 適合的右連続で左極限を持つ過程である.
  2. Ni(0)=0
  3. 区分的に定数で広義単調増加である.
  4. ジャンプ幅は必ず 1 である.
  5. どの異なる2成分 Ni,Nj(ij) も,同じ時刻にはジャンプしない.

脚注

文献