酸化イットリウム(III)
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酸化イットリウム(さんかイットリウム、テンプレート:Lang-en-short)は空気中で安定なイットリウムの酸化物で、その組成式は テンプレート:Chem である。白色の固体で、無機化学や物質科学において出発物質としてよく使われる。
天然にはイットリアアイト(Yttriaite)という希産鉱物として産出する。日本では未発見のため和名は未定だが、 酸化イットリウムの英語名「イットリア(yttria)」に因んで名付けられたことを考えると、イットリア石 (Yttrialite)という別種との混同を避けるためにも「酸化イットリウム石」という名称が適切ではないかと思われる。
用途
物質科学
イットリウム化合物の最も重要な用途は、YVO4 ユウロピウムや テンプレート:Chem ユウロピウム蛍光体であり、これはブラウン管テレビの赤色を作るのに使われる。酸化イットリウム(III)はイットリウム・鉄・ガーネットを作るのにも使われ、これはマイクロ波フィルタとして役に立つ。
は 1-2-3 として知られる高温超伝導体 を作るのに使われ、金属の組成は次に示される。
この合成は800 ℃で起こりやすい。
酸化イットリウム(III)の熱伝導率は27 W/(m・K)である[1]。
無機合成
酸化イットリウム(III)は無機化合物合成の出発物質として重要である。例えば、これを濃塩酸と塩化アンモニウムのもとで反応させると YCl3 になる。この化合物は有機金属化学で重要である。
レーザー
テンプレート:Chem セラミックスは将来性のある固体レーザー物質である。特に、イッテルビウムがドープされているレーザーでは無変調連続波[2]やパルス状領域[3]の効率的な操作を可能にする。