エントロピー最大化モデル
テンプレート:混同 エントロピー最大化モデル(エントロピーさいだいかモデル、テンプレート:Lang-en)は、テンプレート:仮リンクにより導出された空間的相互作用モデルであるテンプレート:Sfn。このモデルではエントロピーの概念が使用されており、モデル式は統計力学的な方法で、パーソントリップを分子運動のように捉えて導かれたテンプレート:Sfn。また、このモデルが重力モデルの理論的な根拠を説明したことで、重力モデルの問題点の一部が解消されたテンプレート:Sfn。
モデル式
発生―吸収制約モデル、発生制約モデル、吸収制約モデルの場合について、モデル式は以下のように表されるテンプレート:Sfn。
- 発生―吸収制約モデルの場合
テンプレート:NumBlk ただし
- 発生制約モデルの場合
テンプレート:NumBlk ただし
- 吸収制約モデルの場合
テンプレート:NumBlk ただし
導出
発生―吸収制約モデルの場合の導出を以下に示す。
発地を個、着地を個、流動数の総和をテンプレート:Efn、地域から地域への流動をとするテンプレート:Sfn。このときの流動パターンを考え、流動量が最多となる場合の発着地の組合せを把握したいテンプレート:Sfn。このときの制約条件は以下の通りである(ただしは総移動費用)テンプレート:Sfn。 テンプレート:NumBlk テンプレート:NumBlk テンプレート:NumBlk
ここではをに分配する、場合の数の最大値の決定を行えばよいテンプレート:Sfn。このとき、 テンプレート:NumBlk が成立するテンプレート:Sfnテンプレート:Sfn。ここで、最大値の導出のために、式(テンプレート:EquationNote)の両辺を自然対数変換すると以下の式が得られるテンプレート:Sfn。 テンプレート:NumBlk ここで、スターリング近似により、が十分に大きいときが成り立つため テンプレート:NumBlk が導かれるテンプレート:Sfn。よって、の最大化を目標としていくテンプレート:Sfn。その際、ラグランジュの未定乗数法を用いるテンプレート:Sfn。は式(テンプレート:EquationNote)、は式(テンプレート:EquationNote)、は式(テンプレート:EquationNote)のラグランジュ乗数とするとき、ラグランジュ関数は テンプレート:NumBlk となるテンプレート:Sfn。ここで、の最大値を与えるは、偏微分方程式を解くことで求められるテンプレート:Sfn。よって、以下の式が成り立つテンプレート:Sfn。 テンプレート:NumBlk 式変形すると、以下の式が得られるテンプレート:Sfn。 テンプレート:NumBlk さらに式変形すると、以下の式が得られるテンプレート:Efn。 テンプレート:NumBlk が得られるテンプレート:Sfn。このとき、 テンプレート:NumBlk テンプレート:NumBlk とおくと、式(テンプレート:EquationNote)は テンプレート:NumBlk と表示でき、発生―吸収制約モデルのときのエントロピー最大化空間的相互作用モデルが導かれたテンプレート:Sfn。
この他、発生制約モデルの場合は式(テンプレート:EquationNote)・式(テンプレート:EquationNote)を、吸収制約モデルの場合は式(テンプレート:EquationNote)・式(テンプレート:EquationNote)を、無制約モデルの場合は式(テンプレート:EquationNote)を制約条件として使用することで導出できるテンプレート:Sfn。