対応状態の法則

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対応状態の法則または対応状態の原理[1]とは、同じ換算温度および換算圧力で比較した場合にあらゆる流体がほぼ同じ圧縮率を持ち、また理想気体の挙動からもほぼ同じ程度に逸脱することを示す法則である[2][3]

構成方程式中にある材料定数は材料の種類ごとに異なる値をとるが、この法則により構成方程式を書き変えることで削減することができる。換算変数は臨界点によって定義される。最も顕著な例はファンデルワールスの状態方程式であり、その換算形はすべての流体に適用される。

この法則は1873年頃のヨハネス・ファン・デル・ワールスの研究[4]に端を発する。彼は流体の特性を評価するために臨界温度と臨界圧力を使用した。

臨界点における圧縮率

臨界点における圧縮率 テンプレート:Math

Zc=PcvcμRTc

で定義される。テンプレート:Math は多くの状態方程式によって物質に依存しない定数であると予測されている。たとえばファンデルワールスの状態方程式では 3/8 = 0.375 である。ここで添え字 c は臨界点であることを示し、

である。

いくつかの物質における値を表に示す。

物質 テンプレート:Math/Pa テンプレート:Math/K テンプレート:Math/(m3/kg) テンプレート:Math
H2O テンプレート:Val 647.3 テンプレート:Val 0.23[5]
4He テンプレート:Val 5.2 テンプレート:Val 0.31[5]
He テンプレート:Val 5.2 テンプレート:Val 0.30[6]
H2 テンプレート:Val 33.2 テンプレート:Val 0.30[6]
Ne テンプレート:Val 44.5 テンプレート:Val 0.29[6]
N2 テンプレート:Val 126.2 テンプレート:Val 0.29[6]
Ar テンプレート:Val 150.7 テンプレート:Val 0.29[6]
Xe テンプレート:Val 289.7 テンプレート:Val 0.29
O2 テンプレート:Val 154.8 テンプレート:Val 0.291
CO2 テンプレート:Val 304.2 テンプレート:Val 0.275
SO2 テンプレート:Val 430.0 テンプレート:Val 0.275
CH4 テンプレート:Val 190.7 テンプレート:Val 0.285
C3H8 テンプレート:Val 370.0 テンプレート:Val 0.267

比熱

比熱に関するアインシュタインの式

CV=3Rx2ex(ex1)2,x:=hνkBT

で表される。ここで テンプレート:Math は物質ごとに異なる基準振動数、テンプレート:Mathプランク定数テンプレート:Mathボルツマン定数テンプレート:Math気体定数である。

テンプレート:Math は温度 テンプレート:Math および物質の種類の関数であるが、それらが違っていても無次元量 テンプレート:Math の値が同じであれば同じ テンプレート:Math の値となる[1]

脚注

テンプレート:Reflist

関連項目