滑りとねじれのない転がし

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テンプレート:Pathnavbox テンプレート:暫定記事名 滑りとねじれのない転がしテンプレート:Refn[注 1](テンプレート:Lang-en-short[1])とは、テンプレート:Mvar次元リーマン多様体をテンプレート:Mvar次元平面上「滑り」も「ねじれ」もなく転がす事である。

滑りとねじれのない転がし

すなわち、テンプレート:Mvar次元リーマン多様体テンプレート:Mvar上に曲線σ1(t)を取り(図の青の線)、σ1(t)に沿ってテンプレート:Mvarをテンプレート:Mvar次元平面ℝn上を「滑ったり」、「ねじれたり」する事なく転がしたときにできる曲線の軌跡をσ0(t)とする(図の紫の線)。このσ0(t)をテンプレート:Mvar上のリーマン計量によって記述するのが、「滑りとねじれのない転がし」の問題である。

σ0(t)はリーマン計量から定まるカルタン接続により決定する事が知られており、またテンプレート:Mvar上のσ(t)に沿った(レヴィ・チヴィタ接続に関する)平行移動がℝn上の平行移動と自然に対応する事が知られている。


以下、本項では特に断りがない限り、単に多様体、関数等といった場合はテンプレート:Mvar級のものを考える。また特に断りがない限りベクトル空間は実数体上のものを考え、多様体は縁のないものを考える。

定義と基本的性質

定義

上ではテンプレート:Mvarをℝn上転がす場合を考えたが、より一般に、リーマン多様体テンプレート:Mvarを別のリーマン多様体テンプレート:Mvar上転がす場合の定義を与える。

まず定義を天下り的に与える。 テンプレート:Math theoremここでg˙(t)はg(t)のテンプレート:Mvarによる微分であり、Tσi(t)Miはテンプレート:Mvarのσi(t)における接ベクトル空間を自然にℝNの部分空間とみなしたものであり、Tσi(t)⊥MiはTσi(t)Miの直交補空間である。

定義の直観的な意味

定義の各条件の直観的な意味は以下の通りである:

「転がし」条件

「転がし」条件:テンプレート:Mvarを合同変換g(t)で変換したとき、1つ目の条件はσ1(t)∈M1がσ0(t)∈M0とが重なる事を意味し、2つ目の条件はテンプレート:Mvarとテンプレート:Mvarとが接する事を意味する[2]。

「滑りなし」条件

σ0(t)∈M0の「無限小合同変換」ddsg(t+s)g−1(t)|s=0=g˙(t)g(t)−1でのσ0(t)の移動がテンプレート:Mvarになる事を要請している[2]。簡単のため時刻テンプレート:Mvarにσ0(t)がσ1(t)に重なるよう変換した

σ~1(t):=g(t0)σ1(t)
g~0(t):=g(t)g(t0)−1

を考えると、

σ~1˙(t0)=ddtg~(t)σ~0(t)|t=t0=g~˙(t0)σ~0(t0)+g~(t0)σ~˙0(t0)=g˙(t0)σ0(t0)+σ˙0(t0)

であるので、滑りなし条件は任意のテンプレート:Mvarに対しσ~˙0(t0)=σ˙1(t0)が成立する事と同値であり、したがってσ0(t)∈M0の長さ∫0t‖σ˙0(t)‖dt=∫0t‖σ~˙0(t)‖dtがσ1(t)∈M1の長さと等しくなる事と意味する。


もしσ1(t)が「滑って」いればσ0(t)とσ1(t)の長さが異なってしまうので、上記の条件は滑りがない事を意味すると解釈できる。

水平方向の「ねじれなし」条件

σ~1(t)、g~(t)を前述のように取ると、Tσ~1(t0)(g~(t0)M1)=Tσ0(t0)M0である[3]。したがって水平方向の「ねじれなし」条件は時刻テンプレート:Mvarにはテンプレート:Mvarに接していたg~(t)∗(Tσ1(t0)(M1))=Tσ~1(t)(g~(t)M1)がg~(t)M1の「無限小回転」により鉛直方向にのみ移動する事を保証する。図1のように平面上で自転している物体の場合、平面に水平な微分が生じ、水平方向に「ねじれて」いる事になる。

垂直方向の「ねじれなし」条件

水平方向のねじれなし条件と同様、g~(t)∗(Tσ1(t0)⊥(M1))=Tσ~1(t)⊥(g~(t)M1)がg~(t)M1の「無限小回転」により水平方向にのみ移動する事を保証する。図2では直線(図示せず)の周りを円が回転しているが、この場合、直線に鉛直な方向の微分が残り、垂直方向に「ねじれて」いる事になる。

テンプレート:Gallery

基本的な性質

滑りとねじれのない転がしは一意に存在する:テンプレート:Math theoremよってテンプレート:Mvarの一意性から、σ0:I→M0をテンプレート:Mvarのテンプレート:Mvarによる発展とするとき、テンプレート:Mvarの事を(テンプレート:Mvarを明示せず)テンプレート:Mvarの発展と呼ぶ。


明らかに以下の「対称律」が成立する:テンプレート:Math theoremまた「推移律」も成立する:テンプレート:Math theorem

カルタン接続およびレヴィ・チヴィタ接続との関係

カルタン接続との関係

テンプレート:Main (M,g)をリーマン多様体とすると、(M,g)にはユークリッド幾何学(G,H)=(Iso(𝔼n),O(n))をモデルとする捩れのないカルタン幾何学(π,P,ω)の構造が一意に入る事が知られている。

テンプレート:Mvarをテンプレート:Mvar上の区分的になめらかな曲線とすると、カルタン幾何学構造(π,P,ω)により定まるテンプレート:Mvarの発展

σ0:I→G/H=Eucn(ℝn)/O(n)≈ℝn

が定義可能である。実はこのカルタン幾何学の意味での発展は、滑りとねじれのない転がしによる発展と一致する:テンプレート:Math theorem

レヴィ-チヴィタ接続との関係

テンプレート:Mvar次元リーマン多様体M⊂ℝNを曲線σ1:I→Mに沿って滑りもねじれもなくℝn⊂ℝN転がしたときの発展をσ0:I→ℝnとすると、時刻テンプレート:Mvarにσ1(t)がℝnに接した瞬間にTσ1(t)Mがℝnに重なるので、自然に写像

φt:Tσ1(t)M→ℝn

が定義できる。この写像を使うと、テンプレート:Mvarのレヴィ・チヴィタ接続テンプレート:Mvarの幾何学的意味を述べることができる:テンプレート:Math theoremすなわち、曲線σ1(t)に沿ったv(t)の共変微分をℝnに移したものは、v(t)を移したものを通常の意味で微分したものに一致する。この事実から特に、レヴィ-チヴィタ接続による平行移動とℝnにおける通常の意味での平行移動の関係を示すことができる:テンプレート:Math theorem

脚注

出典

テンプレート:Reflist

注釈

テンプレート:Reflist

参考文献


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  1. ↑ #Sharpe p.375.
  2. ↑ 2.0 2.1 #Sharpe p.377-378.
  3. ↑ #Sharpe p.377-378.