レゾルベント集合
数学の、線形代数や作用素論の分野における、ある線形作用素のレゾルベント集合(レゾルベントしゅうごう、テンプレート:Lang-en-short)とは、その作用素がある意味でテンプレート:仮リンクものとなるための複素数からなる集合である。レゾルベント法において重要な役割を担う。
定義
X をバナッハ空間とし、 を、定義域が であるような線形作用素とする。X 上の恒等作用素を id と表す。任意の に対し
を定める。作用素 の逆作用素 が、次の三つの条件を満たすとき、 は正則値(regular value)と呼ばれる:
作用素 L のレゾルベント集合とは、L のすべての正則値からなる集合
- は の正則値
である。スペクトルはさらに、点スペクトル(上の条件 1 が満たされない場合)、連続スペクトル(上の条件 1 と 3 は満たされるが、2 が満たされない場合)および剰余スペクトル(上の条件 1 は満たされるが、3 は満たされない場合)の三種類に区分される。
性質
- 有界線形作用素 L のレゾルベント集合 は開集合である。
参考文献
- テンプレート:Cite book テンプレート:MathSciNet (See section 8.3)