ナット (単位)
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テンプレート:情報理論 ナット(nat)[1]は、情報量の単位である。natは"natural unit of information"(情報の自然単位)の略である。
ビット(またはシャノン)が2を底とする対数(二進対数)を使用するのに対し、ナットは自然対数を使用する。"natural unit of information"(情報の自然単位)と呼ぶのはこのためである。
ボルツマン定数を1に正規化した自然単位系では、熱力学エントロピーの値はナットで測定できる。情報量を自然対数で書き表すと、
となり、ナットによる数値を暗黙のうちに与えている。
1ナットはテンプレート:Sfrac シャノン(Sh) ≈ 1.44 Sh、テンプレート:Sfrac ハートレー(Hart) ≈ 0.434 Hartに等しい[2]。ここで、1.44や0.434という数値は、以下の関係から導出される。
- ,
- .
1ナットは、起こる確率がテンプレート:Fracの出来事が持つ情報量である。
歴史
アラン・チューリングは「ナチュラル・テンプレート:仮リンク(natural ban)」と呼んでいた[3]。ブルトンとテンプレート:仮リンクはテンプレート:仮リンクに関連して「ニト(nit)」という言葉を使っていたが、後に最小記述長に関連して「ナット(nat)」に変更した。これは、輝度の単位として用いられていた「ニト(nit)」と紛らわしいためである[4]。他に、ネイピア数(e)を使用することから「ネピット(nepit)」とも呼ばれる。
出典
- ↑ IEC 80000-13:2008
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ Hodges 1983, Alan Turing: The Enigma
- ↑ Comley and Dowe, 2005, sec. 11.4.1, p271