ニュートン・ガウス線

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テンプレート:混同

テンプレート:Legend-line テンプレート:Legend-line

幾何学において、ニュートン・ガウス線[1](ニュートン・ガウスせん、テンプレート:Lang-en-short)あるいは単にニュートン線[2]は、テンプレート:仮リンクの3つの対角線中点を結ぶ直線である。

四角形の2つの対角線の中点を結ぶ直線であるニュートン線とは区別される。四角形の辺を延長して、完全四辺形を作れば、四角形のニュートン線は完全四辺形のニュートン・ガウス線となる。

完全四辺形

テンプレート:Main テンプレート:仮リンクにある(どれも平行でないかつ共点でない)4つの直線は、テンプレート:仮リンクを成す。このテンプレート:仮リンクは4本の直線とその6つの交点から成る[3]。この6点のうち任意の2点を端点とする線分が、もと4直線の交点以外で交わるように、6つの交点を3組に分割することができる。この3つの線分を完全四辺形の対角線という。

ニュートン・ガウス線の存在証明

Labels used in proof concerning complete quadrilateral
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完全四辺形の対角線の中点が共線であることはとても有名な定理である[4]。証明方法も多く存在しており、例えば面積[4]楔積[5]ガウス・ボーデンミラーの定理[1]を用いるものなどがある。ここでは、1920年のHillyerによるメネラウスの定理を用いた証明を紹介する[6]

対角線がテンプレート:Mvarであるような完全四辺形テンプレート:Mvarについて、線分テンプレート:Mvarの中点をそれぞれテンプレート:Mvarとする。明らかにテンプレート:Mvarは共線である。同様にテンプレート:Mvarテンプレート:Mvarも共線であるから、三角形の相似より次の関係式が成立する。

RLLQ=BAAC,QNNP=ACCB,PMMR=CBBA.

ただし、直線テンプレート:Mathテンプレート:Mathにメネラウスの定理を用いて、3つの式の右辺の積は-1となる。したがって左辺の積は-1となるから、テンプレート:Mathにメネラウスの定理の逆を使用して、点 テンプレート:Mvarは共線である。

円に内接する四角形への応用

BarbuとPatrascuによる、円に内接する四角形から作られる完全四辺形のニュートン・ガウス線を用いた定理を挙げる[7]

等しい角

図1: 角の等価性。

円に外接する四角形テンプレート:Mvarの対角線テンプレート:Mvarの交点をテンプレート:Mvar、対辺テンプレート:Mvarの交点をテンプレート:Mvarテンプレート:Mvarの中点をテンプレート:Mvarテンプレート:Mvarの中点をテンプレート:Mvarとする(図1)。

定理

テンプレート:Mvarの中点をテンプレート:Mvarとすれば、完全四辺形テンプレート:Mvarのニュートン・ガウス線と直線テンプレート:Mvarによって決定される角テンプレート:Mathテンプレート:Mathと等しい。

証明

三角形 テンプレート:Math相似を示す。

テンプレート:Mathテンプレート:Mathからテンプレート:Mathが分かる。また、BEPN=FCPM=2である。

円に外接する四角形の性質より、

EDF=ADF+EDA,=ACB+ABC,=EAC.

したがってテンプレート:Math

テンプレート:Mathテンプレート:Math外接円半径として、正弦定理を使用することにより、

BEFC=2R1sinEDB2R2sinFDC=R1R2=2R1sinEBD2R2sinFCD=DEDF.

テンプレート:Mathテンプレート:MathよりPNPM=DEDFテンプレート:Mathの相似からテンプレート:Math

備考

テンプレート:Mvarの中点をテンプレート:Mvarとすれば、同様にしてテンプレート:Mathが成立する。

図2:等角共役線。

等角共役線

定理

完全四辺形テンプレート:Mvarのニュートン・ガウス線のテンプレート:Mvarを通る平行線は、テンプレート:Mathにおける直線テンプレート:Mvar等角共役線である[7]

証明

三角形テンプレート:Math は相似であるから、テンプレート:Mathである。完全四辺形テンプレート:Mvarのニュートン・ガウス線テンプレート:Mvarテンプレート:Mvarを通る平行線とテンプレート:Mvarの交点をテンプレート:Mvarとする。

テンプレート:Mathテンプレート:Mathより、テンプレート:Math, テンプレート:Math

したがって、

CEE=DEFEEF,=PNMFNM,=PNF=BEF.

ニュートン・ガウス線を共有する2つの共円四角形

図3:四角形テンプレート:Mvar は円に内接する。

補題

テンプレート:Mvarテンプレート:Mvarを、点テンプレート:Mvarのそれぞれ直線テンプレート:Mvarにおける直交射影とする。

四角形テンプレート:Mvar, テンプレート:Mvarは円に内接する[7]

証明

前項で示したように、テンプレート:Math。 点テンプレート:Mvarテンプレート:Mvarはそれぞれ直角三角形テンプレート:Math外心であるからテンプレート:Mathテンプレート:Mathが成立する。

したがって、

PGN+PMN=(PGF+FGN)+PMN=PFG+GFN+EFD=180.

よってテンプレート:Mvarは円に内接する。同様にして、テンプレート:Mvarも円に内接する。

図4:完全四辺形テンプレート:Mvarはニュートン・ガウス線を共有する。

定理

テンプレート:Mvarの延長線は、それぞれテンプレート:Mvarテンプレート:Mvarで交わるとする。

完全四辺形 テンプレート:Mvar, テンプレート:Mvarのニュートン・ガウス線は一致する[7]

証明

2つの完全四辺形は対角線テンプレート:Mvarを共有する。テンプレート:Mvarは双方のニュートン・ガウス線上に位置する。四角形テンプレート:Mvarが円に内接することと、その円の中心がテンプレート:Mvarであることより、テンプレート:Mvarテンプレート:Mvarテンプレート:仮リンクである。

テンプレート:Math合同ならば、テンプレート:Mvarテンプレート:Mvar垂直二等分線上に位置するから、 直線テンプレート:Mvarは線分テンプレート:Mvarの中点を含むみ、完全四辺形テンプレート:Mvarのニュートン・ガウス線となる。

テンプレート:Mathの合同を示す。テンプレート:Mvarの中点がテンプレート:Mvarであることより、テンプレート:Mvar平行四辺形である。

したがって

MP=QF=HQ,GP=PF=MQ,MPF=FQM.

更に、

FPG=2PBG=2DBA=2DCA=2HCF=HQF.

よって、

MPG=MPF+FPG,=FQM+HQF,=HQF+FQM,=HQM.

したがって、二辺夾角相等よりテンプレート:Mathテンプレート:Mathは合同。

備考

テンプレート:Mathが合同であることから、 テンプレート:Mvarの外接円も合同である。

他の性質

歴史

ニュートン・ガウス線はアイザック・ニュートンカール・フリードリヒ・ガウスの名を冠するテンプレート:要出典。この定理の最初の枠組みはニュートン線における定理、ニュートンの定理であり、ニュートンは四角形に内接する円錐曲線の中心はニュートン・ガウス線上にあることを示した[9]

ガウスとボーデンミラー(Bodenmiller)は、完全四辺形の対角線を直径とする3つの円は共軸であることを示した(ガウス・ボーデンミラーの定理)[10]

出典

テンプレート:Reflist

参考文献

外部リンク