ハイネの和公式

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ハイネの和公式(ハイネのわこうしき、テンプレート:Lang)はガウスの超幾何定理の [[q-類似|テンプレート:Mvar-類似]]である[1]。ドイツの数学者エドゥアルト・ハイネに因む。ハイネは19世紀中頃に超幾何級数テンプレート:Mvar-類似の研究を行った[2]

内容

ガウスの超幾何級数

2F1[a,bc;z]=n=0(a)n(b)n(c)nn!zn

に対し、その テンプレート:Mvar-類似は

2ϕ1[a,bc;q,z]=n=0(a;q)n(b;q)n(q;q)n(c;q)nzn

で定義される。但し、ポッホハマー記号

(a)n=a(a+1)(a+n1)

と [[qポッホハマー記号|テンプレート:Mvar-ポッホハマー記号]]

(a;q)n={(1aq)(1aq2)(1aqn1)(n>0)1(n=0)

を用いた。 このとき、次の関係式をハイネの和公式と呼ぶ。

2ϕ1[a,bc;q,cab]=(ca;q)(cb;q)(c;q)(cab;q)(|cab|<1)

これはガウスの超幾何定理

2F1[a,bc;1]=Γ(c)Γ(cab)Γ(ca)Γ(cb)(a+b<c,c∉)

テンプレート:Mvar-類似となっている。

ハイネの和公式は、次のハイネの変換式(Heine's transformation)から導くことができる。

2ϕ1[a,bc;q,z]=(b;q)(az;q)(c;q)(z;q)2ϕ1[cb,zaz;q,b]

証明

ハイネの変換式はq二項定理から導かれる。

2ϕ1[a,bc;q,z]=n=0(a;q)n(b;q)n(q;q)n(c;q)nzn=n=0(a;q)n(b;q)(cqn;q)(q;q)n(c;q)(bqn;q)zn=(b;q)(c;q)n=0(a;q)n(q;q)n((cqn;q)(bqn;q))zn=(b;q)(c;q)n=0(a;q)n(q;q)n(m=0(cb;q)m(q;q)m(bqn)m)zn=(b;q)(c;q)m=0(cb;q)m(q;q)m(n=0(a;q)n(q;q)n(zqm)n)bm=(b;q)(c;q)m=0(cb;q)m(q;q)m((azqm;q)(zqm;q))bn=(b;q)(c;q)m=0(cb;q)m(z;q)m(az;q)(q;q)m(az;q)m(z;q)=(b;q)(az;q)(c;q)(z;q)2ϕ1[cb,zaz;q,b]

ハイネの和公式はハイネの変換式にz=cabを代入することにより得られる。

2ϕ1[a,bc;q,cab]=(b;q)(cb;q)(c;q)(cab;q)2ϕ1[cb,cabcb;q,b]=(b;q)(cb;q)(c;q)(cab;q)(n=0(cb;q)n(cab;q)n(q;q)n(cb;q)nbn)=(b;q)(cb;q)(c;q)(cab;q)(n=0(cab;q)n(q;q)nbn)=(b;q)(cb;q)(c;q)(cab;q)((ca;q)(b;q))=(ca;q)(cb;q)(c;q)(cab;q)

出典

参考文献

書籍