リウヴィル関数

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リウヴィルラムダ関数(リウヴィルラムダかんすう、テンプレート:Lang-en-short)は,ギリシャ文字 λ を用いて λ(n) に表され,ジョセフ・リウヴィルにちなんで名付けられた、数論的関数である。

解説

この関数は,n素数偶数回掛け合わせた数 (0 回でもよい) であるとき 1 を返し,奇数回掛け合わせた数であるとき 1 を返す。

明示的に、算術の基本定理より,任意自然数 n を以下のように素因数分解表示することができ,その表示は一意に定まる。

n=p1e1p2e2p3e3pmem

ただし,i<j のとき pi<pj であり,pk はいずれも素数,ek はいずれも自然数とする。1空積とする。以下はテンプレート:仮リンクである。

ω(n)=m,
Ω(n)=e1+e2+e3++em

ここで,Ω(ab)=Ω(a)+Ω(b) が成り立つから,Ω完全加法的関数である。

Ω を用いると,λ(n) は次式で定義される。

λ(n)=(1)Ω(n)

テンプレート:OEIS.

λ(ab)=(1)Ω(ab)=(1)Ω(a)+Ω(b)=(1)Ω(a)(1)Ω(b)=λ(a)λ(b)

より,λ完全乗法的関数である。

λ(n)メビウス関数 μ(n)関係がある。n平方因子をもたない整数 v を用いて n=u2v と表されるとき,

λ(n)=μ(v).

n約数 d についてリウヴィル関数の総和をとると,平方に関する指示関数となる。

d|nλ(d)={1if n is a perfect square,0otherwise.

この式のメビウス反転

λ(n)=d2|nμ(nd2).

λディリクレ積に関する逆元はメビウス関数の絶対値である。すなわち,q2(n)=|μ(n)| と定義すると,λ1=q2 (あるいは,単位元 ϵ を用いて λ*q2=ϵ)

級数

リウヴィル関数のディリクレ級数にはリーマンゼータ関数が登場する。

ζ(2s)ζ(s)=n=1λ(n)ns

また

n=1λ(n)lnnn=ζ(2)=π26.

リウヴィル関数のランベルト級数は

n=1λ(n)qn1qn=n=1qn2=12(ϑ3(q)1)

ここで ϑ3(q)テータ関数である。

重みつき summatory 関数についての予想

n=104までのリウヴィル summatory 関数 L(n)
n=107 までのリウヴィル summatory 関数 L(n)
n=2×109 までのリウヴィル summatory 関数 L(n) のネガティブの対数グラフ
ファイル:Liouville-harmonic.svg
n=1000 までのリウヴィル関数の調和 summatory 関数 T(n)

ここで、

L(n)=k=1nλ(k)
テンプレート:OEIS,

と定義する。

また、

T(n)=k=1nλ(k)k

と定義する。

参考資料