久保公式

提供: testwiki
ナビゲーションに移動 検索に移動

久保公式(くぼこうしき)は、時間依存する摂動による物理量線形応答を表した式である。

一般的な久保公式

時間依存しないハミルトニアンĤ0で記述される量子系を考える。物理量Âの期待値は次のように表される。

Â=1Z0Tr[ρ0̂Â]=1Z0nn|Â|neβEnρ0̂=eβĤ0=n|nn|eβEn

ここでZ0=Tr[ρ0]分配関数である。 平衡状態にあった系に、時刻t=t0に外部摂動が働いたと仮定する。摂動は時間依存ハミルトニアンĤ(t)=Ĥ0+V̂(t)θ(tt0)で記述される。密度行列ρ̂(t)Â(t)の期待値の時間発展は次のように表される。

Â(t)=1Z0Tr[ρ̂(t)Â]=1Z0nn(t)|Â|n(t)eβEnρ(t)̂=n|n(t)n(t)|eβEn

状態 |n(t)の時間発展はシュレーディンガー方程式it|n(t)=Ĥ(t)|n(t)によって支配されている。 V̂(t)は小さい摂動と見なせるので、相互作用描像|n̂(t)を用いるのが便利である。相互作用描像での時間発展は次のように書ける

|n(t)=eiĤ0t|n̂(t)=eiĤ0tÛ(t,t0)|n̂(t0)|n̂(t0)=eiĤ0t0|n(t0)

V̂(t)の線形次数においては、Û(t,t0)=1it0tdtV̂(t)である。 よって線形次数で摂動による期待値Â(t)を得る。

Â(t)=Â0it0tdt1Z0neβEnn(t0)|Â(t)V̂(t)V̂(t)Â(t)|n(t0)=Â0it0tdt[Â(t),V̂(t)]0

ここで括弧0は熱平衡状態Ĥ0での平均値を表す。

関連項目

外部リンク