安定分布

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テンプレート:確率分布 安定分布(あんていぶんぷ、テンプレート:Lang-en-short) は、正規分布コーシー分布を含むより広い概念であり、安定分布に従う確率変数の和は適当な一次変換によって元の分布になる。正規分布やコーシー分布は安定分布の特別な場合である。安定パレート分布 (テンプレート:Lang-en-short)、レヴィ分布 (テンプレート:Lang-en-short) とも呼ばれる。

定義

退化分布を除き、次の性質を満たす分布は安定分布である。 テンプレート:Ref harvard.

テンプレート:Mathテンプレート:Math を確率変数 テンプレート:Mvar の独立な複製 (copy) とする。確率変数 テンプレート:Mathテンプレート:Mvarテンプレート:Mvar は定数)が テンプレート:Mathテンプレート:Mvarテンプレート:Mvar は定数)と同一な分布であるとき、確率変数 テンプレート:Mvar安定 であると言い、テンプレート:Math2 のとき、この分布は 厳密に安定 であると言う。
aX1+bX2=dcX+d

確率密度関数

安定分布の確率密度関数を解析的に書くことはできないが、特性関数 テンプレート:Math を用いて次のように書くことができる。

f(x)=12πφ(t)eixtdt

これを利用して数値計算(数値積分)が可能である。

特性関数

分布の特性関数 テンプレート:Math は、4つのパラメータ テンプレート:Math2 によって以下のように表すことができる。

φ(z)=exp[iδzγ|z|α{1+iβsgn(z)ω(z,α)}]

ω(z,α)={tanπα2(α1)2πlog|z|(α=1) ただし、テンプレート:Math2テンプレート:Mathテンプレート:Mvar符号関数
テンプレート:Mvar特性指数と呼ばれ、テンプレート:Math2 の範囲の値をとる安定分布を特徴づける最も重要な量である。安定分布の指数という場合は通常この テンプレート:Mvar のことを指す。テンプレート:Mvar分布の裾の厚みの尺度であり、小さいほど裾が広い。歪度指数、あるいは非対称パラメータとも呼ばれる テンプレート:Mvar は分布の対称性を支配し テンプレート:Math2 の値をとり、テンプレート:Math2 のときは左右対称な分布となる。位置母数 テンプレート:Mvar は分布全体を平行移動するパラメータである。規模母数 テンプレート:Mvarテンプレート:Mvar の縮尺を変更するパラメータである。

特別なケース

正規分布

テンプレート:Math2 の場合、(この場合、テンプレート:Mvar は分布に影響を与えない)

φ(z)=exp(iδzγz2)

となる。これは、平均 テンプレート:Mvar分散 テンプレート:Math正規分布である。

Holtsmark分布

テンプレート:Math の場合、テンプレート:仮リンク となる。この分布はテンプレート:仮リンクを使用することにより確率密度関数を記述できる。

コーシー分布

テンプレート:Math2 の場合

φ(z)=exp(iδzγ|z|)

となる。これは中央値 テンプレート:Mvar、尺度母数 テンプレート:Mvarコーシー分布である。

(狭義)レヴィ分布

テンプレート:Math2 の場合

φ(z)=exp[iδzγ|z|{1+isgn(z)}]

となる。これは(狭義)レヴィ分布である。

一般化中心極限定理

中心極限定理では、独立同分布(ただし分散は有限に限る)に従う確率変数の算術平均の確率分布は、変数の数が多くなるに従い正規分布に収束するが、安定分布において テンプレート:Math2 の場合は分散が無限大となり、正規分布には収束せず安定分布 φ(x;α,0,c,0) に収束する。 テンプレート:Ref harvard

参考文献


外部リンク

関連項目

テンプレート:確率分布の一覧