対数凸関数

提供: testwiki
ナビゲーションに移動 検索に移動

数学において、関数 f が対数凸(たいすうとつ、テンプレート:En)または超凸(テンプレート:En)であるとは[1]、f と対数の合成関数 log⁡∘f 自体が凸関数であることをいう。

定義

X を実ベクトル空間の凸集合とし、f:X→𝐑 を非負の値をとる関数とする。このとき、f が:

  • 対数凸であるとは、log⁡∘f が凸であることをいう。
  • 狭義の対数凸であるとは、log⁡∘f が狭義の凸であることをいう。

ここで、 log⁡0 は −∞ と解釈する。

明示的には、f が対数凸であるための必要十分条件は、すべての x1,x2∈X とすべての t∈[0,1] に対して、以下の等価な2つの条件が成り立つことである:

log⁡f(tx1+(1−t)x2)≤tlog⁡f(x1)+(1−t)log⁡f(x2),f(tx1+(1−t)x2)≤f(x1)tf(x2)1−t.

同様に、f が狭義の対数凸であるための必要十分条件は、上記の2つの式において、すべての t∈(0,1) に対して厳密な不等号が成り立つことである。

上記の定義では f がゼロになることを許容しているが、f が対数凸であり、かつ X 内のどこかで値がゼロになるならば、X の内部のいたるところで値はゼロになる。

等価な条件

f が区間 I⊆𝐑 上で定義された微分可能な関数であるとき、f が対数凸であるための必要十分条件は、I 内のすべての x および y に対して次の条件が成り立つことである:

log⁡f(x)≥log⁡f(y)+f′(y)f(y)(x−y).

これは、x,y∈I かつ x>y であるときは常に、次の条件が成り立つことと同値である:

(f(x)f(y))1x−y≥exp⁡(f′(y)f(y)).

さらに、これらの不等式が常に厳密であれば、f は狭義の対数凸である。

f が2回微分可能である場合、対数凸であるための必要十分条件は、I 内のすべての x に対して次が成り立つことである:

f″(x)f(x)≥f′(x)2.

この不等式が常に厳密であれば、f は狭義の対数凸である。しかしその逆は偽であり、f が狭義の対数凸であっても、ある x に対して f″(x)f(x)=f′(x)2 となることがあり得る。例えば f(x)=exp⁡(x4) の場合、f は狭義の対数凸であるが、f″(0)f(0)=0=f′(0)2 となる。

さらに、f:I→(0,∞) が対数凸であるための必要十分条件は、すべての α∈ℝ に対して eαxf(x) が凸であることである[2][3]。

十分条件

  • f1,…,fn が対数凸であり、w1,…,wn が非負の実数であるならば、f1w1⋯fnwn も対数凸である。
  • {fi}i∈I が対数凸関数の任意の族であるならば、g=supi∈Ifi は対数凸である。
  • f:X→I⊆𝐑 が凸であり、g:I→𝐑≥0 が対数凸かつ単調非減少であれば、g∘f は対数凸である。

性質

対数凸関数 f は凸関数である。なぜなら、単調増加な凸関数である exp と、定義より凸関数である log⁡∘f との合成関数だからである。しかし、対数凸であることは、単に凸であることよりも厳密に強い性質である。例えば、二次関数 f(x)=x2 は凸であるが、その対数 log⁡f(x)=2log⁡|x| は凸ではない。したがって、二次関数は対数凸ではない。

例

  • f(x)=exp⁡(|x|p) は、 p≥1 のとき対数凸であり、 p>1 のとき狭義の対数凸である。
  • f(x)=1xp は、すべての p>0 に対して、 (0,∞) 上で狭義の対数凸である。
  • オイラーのガンマ関数は、正の実数に制限したとき狭義の対数凸である。事実、ボーア・モレルップの定理によれば、この性質を用いて、階乗関数の実数への拡張の中からオイラーのガンマ関数を特徴づけることができる。

関連項目

注釈

テンプレート:Reflist

参考文献

  1. ↑ Kingman, J.F.C. 1961. A convexity property of positive matrices. Quart. J. Math. Oxford (2) 12,283-284.
  2. ↑ テンプレート:Harvnb.
  3. ↑ テンプレート:Harvnb.