忠実表現
数学、特に表現論という抽象代数学の一分野において、群 テンプレート:Mvar のベクトル空間 テンプレート:Mvar 上における忠実表現(ちゅうじつひょうげん、テンプレート:Lang-en-short)テンプレート:Mvar とは、テンプレート:Mvar の異なる元 テンプレート:Mvar が テンプレート:Math の異なる線型写像 テンプレート:Math に対応する線型表現のことである。
より抽象的な言葉では、これは群準同型
が単射であることを意味する。あるいは核 テンプレート:Math が自明であると言い換えることもできる。
たとえば正則表現は忠実表現のひとつである。
注意:テンプレート:Mvar の体 テンプレート:Mvar 上の表現は事実上 テンプレート:Math 加群と同じである(テンプレート:Math は群 テンプレート:Mvar の群環を表す)が、テンプレート:Mvar の忠実表現が群環の忠実加群であるとは限らない。実は任意の忠実 テンプレート:Math 加群は テンプレート:Mvar の忠実表現であるが、逆は成り立たない。例えば対称群 テンプレート:Mvar の置換行列による テンプレート:Mvar 次元の自然表現を考えると、これは確かに忠実であるが、群の位数は テンプレート:Math である一方 テンプレート:Math 行列の全体は テンプレート:Math 次元のベクトル空間をなすので、テンプレート:Mvar が テンプレート:Math 以上であれば、次元勘定により(テンプレート:Math だから)置換行列の間に線型独立性が生じなければならず、したがって群環上の加群は忠実ではない。
性質
有限群 テンプレート:Mvar の標数 テンプレート:Math の代数閉体 テンプレート:Mvar 上の表現 テンプレート:Mvar が(表現として)忠実であることと テンプレート:Mvar の任意の既約表現が十分大きい テンプレート:Mvar に対して テンプレート:Mvar(表現 テンプレート:Mvar の テンプレート:Mvar 次対称冪)の部分表現として生じることは同値である。また、テンプレート:Mvar が(表現として)忠実であることと テンプレート:Mvar の任意の既約表現が十分大きい テンプレート:Mvar に対して
(表現 テンプレート:Mvar の テンプレート:Mvar 次テンソル冪)の部分表現として生じることは同値であるテンプレート:Citationneeded。