線型代数学の基本定理

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数学の分野における線型代数学の基本定理(せんけいだいすうがくのきほんていり、テンプレート:Lang-en-short)とは、ベクトル空間に関するいくつかの定理である。それらの定理においては、ある m×n 行列 A階数 r や、その特異値分解

A=UΣVT 

に関する内容が、具体的にまとめられている。はじめに、各行列 A𝐑m×n(行列 Am 個の行と n 個の列を持つ)は、「四つの基本部分空間」を導く。それらを次の表に示す:

部分空間の名前 定義 含まれる空間 次元 基底
列空間値域あるいは im(A) あるいは range(A) 𝐑m r階数 U の初めの r
零空間あるいは ker(A) あるいは null(A) 𝐑n nr(退化次数) V の最後の (nr)
行空間あるいは余像 im(AT) あるいは range(AT) 𝐑n r階数 V の初めの r
左零空間あるいは余核 ker(AT) あるいは null(AT) 𝐑m mr(余階数) U の最後の (mr)

続いて、次が成立する:

  1. 𝐑n において、ker(A)=(im(AT)) である。すなわち零空間は、行空間の直交補空間である。
  2. 𝐑m において、ker(AT)=(im(A)) である。すなわち左零空間は、列空間の直交補空間である。
行列 A に関する四つの部分空間

各部分空間の次元は階数・退化次数の定理によって関連付けられており、上表の定理に従う。

また、これら全ての空間は、基底の選び方に依らず、本質的に定義される。そのような場合この定理は、抽象的ベクトル空間や作用素および双対空間として、A:VW および A*:W*V* を用いて次のように言い直すことが出来る:A* の核および像は、A の余核および余像に、それぞれ等しい。

関連項目

参考文献

外部リンク