セントログラフィー
セントログラフィー(テンプレート:Lang-en)とは、点データの分布の中心やばらつきを捉えるための分析方法であるテンプレート:Sfn。平均中心や標準距離、標準偏差楕円などの測度がありテンプレート:Sfn、これらは、統計学における平均や分散などの測度を2次元空間に拡張したものであるテンプレート:Sfn。
地理学では、テンプレート:仮リンクや認知地図の研究などで利用されるテンプレート:Sfn。
平均中心
平均中心は、記述統計学における平均に対応した測度であるテンプレート:Sfn。
点()の座標および座標を, とするとき、平均中心は式(テンプレート:EquationNote)で表されるテンプレート:Sfn。 テンプレート:NumBlk
次に、点に重みがある場合を考える。点の重みをとするとき、加重平均中心(重心)は式(テンプレート:EquationNote)で表されるテンプレート:Sfn。 テンプレート:NumBlk
平均中心の具体例として、人口重心が挙げられるテンプレート:Sfn。
標準距離
標準距離は、平均中心からの距離の標準偏差のことであるテンプレート:Sfn。記述統計学における標準偏差に対応した測度で、式(テンプレート:EquationNote)で表されるテンプレート:Sfn。標準半径と同一であるテンプレート:Sfn。 テンプレート:NumBlk
点に重みがある場合は、式(テンプレート:EquationNote)で表されるテンプレート:Sfn。 テンプレート:NumBlk
また、加重平均中心と点のユークリッド距離をとするとき、式(テンプレート:EquationNote)で表現できるテンプレート:Sfn。 テンプレート:NumBlk
標準偏差楕円

標準偏差楕円(テンプレート:En)は、点分布のばらつきを表現した楕円のことであるテンプレート:Sfn。記述統計学における標準偏差に対応した測度であるが、点分布パターンで方向性のばらつきが存在する場合に用いられるテンプレート:Sfn。点データの平均的な位置、ばらつき、方向と形状を数値化するとともに、楕円として図化もできるテンプレート:Sfn。
- 点に重みがない場合
点の位置を、座標変換により座標系で式(テンプレート:EquationNote)のように表現するテンプレート:Sfn。 テンプレート:NumBlk これにより、平均中心が座標の原点に表示されることになるテンプレート:Sfn。
次に、標準偏差楕円の長軸・短軸がy軸・x軸と重なるように座標回転させ、座標系で式(テンプレート:EquationNote)のように表現するテンプレート:Sfn。 テンプレート:NumBlk このとき、は回転させた角度であるテンプレート:Efnテンプレート:Sfn。
座標系におけるx軸・y軸の標準偏差, は式(テンプレート:EquationNote)で表現できる(およびは座標の平均中心)テンプレート:Sfn。 テンプレート:NumBlk ここで、およびが成立するため、式(テンプレート:EquationNote)を代入して、式(テンプレート:EquationNote)が成立するテンプレート:Sfn。 テンプレート:NumBlk
- 点に重みがある場合
座標変換により点の位置は式(テンプレート:EquationNote)で表現できるテンプレート:Sfn。 テンプレート:NumBlk
次に、標準偏差楕円の長軸・短軸がy軸・x軸と重なるようにだけ座標回転させるテンプレート:Efnテンプレート:Sfn。
ここでx軸・y軸の標準偏差, について、式(テンプレート:EquationNote)が成立するテンプレート:Sfn。 テンプレート:NumBlk
- 分布形状の表現
分布形状を表現する測度として、円形係数(テンプレート:En)があり、式(テンプレート:EquationNote)で求められる(ただしは円形係数、は標準偏差楕円の長軸、は標準偏差楕円の短軸である)テンプレート:Sfn。 テンプレート:NumBlk はをとり、のときは線分、のときは円をなすテンプレート:Sfn。
また、離心率を用いて標準偏差楕円の形状を評価することもできるテンプレート:Sfn。
- 地理学における利用
1971年にRobert S. Yuillにより有用性が主張されてテンプレート:Efnから、地理学で応用されるようになってきたテンプレート:Sfn。
また、認知地図の研究でも用いられ、Nathan Galeテンプレート:Efnによると、標準偏差楕円を用いることで、認知地図の歪みを構成する2成分である錯誤と系統的歪みを分離することができるテンプレート:Sfn。認知地図から得られた標準偏差楕円の重心の位置と実際の位置のずれは系統的歪みであり、被験者全体的な傾向を示すが、標準偏差楕円の大きさは錯誤に由来し被験者により異なるものであり、被験者間での比較に利用できるテンプレート:Sfn。